http://apricot-tree.asablo.jp/blog/img/2013/06/17/29f71b.jpg

絵本紹介(119) くるくるかわるねこのひげ2014年08月17日 20:26

題名   : くるくるかわるねこのひげ
作    : ビル・シャルメッツ
訳    : 武本 佳奈絵
発行所 : 文渓堂

 前回までちょっとこわい怪談絵本のご紹介でしたので、今回は最近復刊したポップな絵とやさしい物語が素敵な絵本のご紹介をいたします。
 初版は1969年だと言いますが、45年経った今でも全然古くありません。

 ある日、女の子が釣りをしていると、竿の先になんと一匹のネコが釣れてきました。


   このネコ、不思議なことに長ーいひげを自由自在に操ります。

 ネコがすっかり気に入った女の子は、
 「ねえ、うちに来てちょうだい。」
 ネコのひげと手をつないで二人は女の子のお家に歩き出しました。

 お家では、ネコの長ーいひげを使って、一緒に縄跳び、一緒にキャッチボール。一緒に歌って、一緒にお絵かき。とっても楽しく暮らしました。


 ところが、すごいネコを見つけた悪者につかまって、サーカスにつれていかれてしまいました。

 ネコは得意のひげでお客さんを大喜びさせて、大人気者になりますが、心はからっぽでした。


 ある日ネコは気づきます。そうか、ぼくのひげで檻のカギをつくればここから逃げられる。

 ネコは檻を破って逃げ出して、昼も夜も走り続けます。大好きな女の子のお家を目指して。。。。


 ひげを自在に操れるネコのイラストがとってもかわいらしい絵本です。 作者はニューヨークでも有名なイラストレーターさんだそうで、ラフに見える線の一本一本が、きっと計算された芸術の世界なのかな?なんて思いながら楽しんでいただける絵本だと思います。