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出でよ光秀2015年09月16日 23:59

 いよいよ今週は与党と取り巻き勢力が憲法無視の欺瞞法案をゴリ押しで可決しようと狙っています。

 それに対して、「おかしいだろ」と思う人たちが、いてもたってもいられなくて街頭に立ったり、デモに参加したり。
 その数の増え方がスゴイ。ウネリの様です。

 原発の問題といい、違憲法案の問題といい、「なんか、おかしくないか?」「黙っていたらいいようにされてしまう。」という危機感から声を上げる人たちが、なんと増えた事か。
 どちらも共通するのは、政府と一握りの権力者への不信感。

 ほんとうにあきれるほどの民意無視です。

 そのくせ民意を過剰に怖がって、自民党の総裁選は徹底した締め付けで無投票に、大型連休で反対運動がこれ以上拡大する前に強行採決を。内向きにこそこそ逃げ隠れする気弱な連中です。

 しかしなぜ腐るほどいる与党の議員たちは、こんな腰抜けたちに牛耳られておとなしい羊でいられるのでしょう。
 まともな心とルールを守る倫理感があれば、例え法案がどんなに必要火急であっても、今のやり方が姑息でおかしい感じるのが自然なのに。

 一人くらい密かに志を持つ仲間と図って、最後の最後で「敵は本能寺」と内閣不信任案や問責決議案賛成に回って、クーデターに打って出てくれないものかと幻想しますが。。。 所詮わが身のバッジとポストしか興味が無い連中には無理なんでしょうねぇー。 あーやだやだ。

絵本紹介(228) THE STOLEN MEALIES (盗まれたとうきび)2015年09月17日 23:39

題名   : THE STOREN MEALIES (盗まれたとうきび)
作     : アフリカ民話、 Lesley Whitwell 再話
絵     : Mario Sickle
発行所  : Human&Rousseau

 今回ご紹介する絵本は、珍しく南アフリカ産です。アフリカの民話を元に製作された絵本なので、描かれた風景もサバンナです。文化が大きく異なりそうな国のお話ですが、道徳は世界共通のようです。


 昔々、動物たちはそれぞれが自分自身と家族を養うための畑を持っていました。そしてその畑に毎日毎日通ううちに、動物の家から土地までの地面は踏み固められて、いつしか小路ができました。

 ただ、リスは他の動物の畑よりずっと遠くに畑を持っていましたが、木の上を伝って畑まで行けたので、小路は必要ありませんでした。

 ある年、リスは一生懸命働いて畑でトウキビを育てて、あとは収穫するだけになりました。ところが、ある日リスが一生懸命育てた畑をウサギが見つけました。


一体誰の畑?ウサギは注意深く畑の周りを見て回りましたが、畑から持ち主の家まで通じる小路がありません。
 そこでウサギは翌日自分の奥さんと子供たちを連れて畑まで来ると、皆総出で自分たちの家まで小路を作って、踏み固めました。そしてトウキビを刈り取って、自分たちの家に持ち帰りました。

 あくる日自分の畑からトウキビが持ち去られていることに気づいたリスは、物陰に隠れて犯人を待ちます。するとそこにウサギが現れました。
 ここは私の畑だと抗議するリス。ところがウサギは、畑には自分の家につながる小路しかないから、この畑は自分のものだと言って取り合いません。


 怒ったリスはウサギが自分の畑を奪ったと動物の裁判所に訴えます。しかし驚いたことに、動物の世界では小路でのつながりで畑の所有権が決まることになっていて、ライオンの判事は畑をウサギのものと判決を下してしまいました。


 大手を振ってトウキビを根こそぎ持ち去ろうとするウサギの家族の姿を、リスは口惜しさと無力感でただぼおっと見ています。
 その時、大粒の雨が降ってきたので、ウサギの一家は刈り取ったトウキビの束を道端に於いて、あわてて雨宿りできる場所に隠れました。

 すると、どこからともなく大きなカラスが飛んできて、羽を広げてトウキビを雨から守ってくれました。  雨が上がって、ウサギが親切なカラスにお礼を言いに行くと、カラスは、「トウキビは俺が見つけた俺のものだ」といって、全部大きな足で掴んで飛び去って行きました。


 リスはカラスにしてやられたウサギの話をあちこちに面白おかしく吹聴して回ってこう言いました。
 「結局、種をまかないやつは、きっと収穫できないのさ。」


 最後の一言がきっとアフリカの格言なのかな? 「働かざる者食うべからず」みたいな感じですかね。きっとどこの世界にも楽して人の上前跳ねるずるい輩がいるのでしょうね。
 しかし、このお話の場合、ずるをしようとしたウサギはトウキビをカラスに奪われてくたびれ損ですが、元々畑で一生懸命働いたリスには何も残らないで、関係ないカラスがみんな持って行ったのに、いわゆる「めでたしめでたし」なのですかね? なんかしっくり来ませんが。。。。
 アフリカの絵本は初めてですが、絵のタッチ(もしかすると版画かも)や色使い(背景が黄色なんて。。。)や、ヨーロッパ、北米、アジア、どことも違って相当ユニークです。お話はグリムチックだけれど。

遺産2015年09月18日 23:59

 伯母の葬儀の為、奈良を訪ねてきました。

 伯母とはここ10年ほど手紙で近況を伝えあうばかりで、とうとう会いに行く機会を失したまま、旅立たれてしまいました。

 葬儀は親族と親交厚かった親戚だけのクローズドなもので、92歳という天寿を全うされたため、湿っぽくなく、ときに笑い声に包まれました。参列の皆が伯母を、よく頑張ったね、お世話になりました、ありがとうとゆっくりと見送ることができて、とても良い葬儀でした。

 元は教員をしていた故人は、緻密な調査や記録を作成されることに長けていました。ご自分周辺の先祖のことを詳細に調べて、とても分かりやすい家系図を残してくれていたので、葬儀で初めてお会いした方でも、どういう関係かがすぐに理解できました。

 そしてその家系図から、四国にも先祖の起源があって、遠縁の親戚がいることが判明。思ってもみなかったことです。
 ここ数年妙に四国が気になっていて、行かなきゃと強く惹かれるので、不思議な気分です。
 
 代々家系図が伝わるような名家ではないので、伯母はいろいろな人の記憶や言い伝えを聞き取りながら先祖をたどって行ったのでしょう。
 とても価値のある遺産を残して貰って、歳をとっても凛としていた故人の姿がとても恋しくなりました。

9/19 あぷりこっとつりーこぼれ話2015年09月19日 23:24

 6年ぶりだかの5連休、シルバーウィーク初日の今日。東京はちょっと蒸し暑かったですが、天気はまあまあで、お出かけ日和でした。

 そのおかげか今日は朝の開店後間もなくからお客さまの入りが良かったです。(そのかわり、午後がさっぱりで、結局いつもと変わりませんでした。)

【おいおい。】
 今日最初のご来店は元気の良い若い女性3人組様。
 どうやら看板の「えほんとワンコ」のワンコに惹かれての入店の様で、すぐに看板犬(今日は大き子は遠方の獣医さんまでワクチン接種で出かけて、小さい子だけでした)を相手にキャッキャ、キャッキャ。どうやら3人のうちの二人は犬を飼っていて、一人は猫の様です。
 犬好き二人が「この子、お名前は?」「何歳ですか?」と尋ねて、キャーうちのより先輩だぁーとか、ウチは9歳! とか盛り上がりました。
 盛り上がったついでに猫を飼ってる女の子に、○○ちゃんとこの猫、元気ぃ?

 すると聞かれた女の子、「もう19歳なのに、まぁだ呼吸続けてるんだよねー」

 おいおい、それじゃ呼吸が止まるの待ってるみたいじゃない。せめてかろうじて生きてるとか、頑張ってるとか言ってあげてよ。
 近頃若い子たちの日本語の使い方が乱れているそうなので、言った本人悪気も毒気も無かったのだろうけど、とてもブラックに響いたから、気を付けようね。

【かわいいランチセットが届きました】
 お昼少し前には、いつもかわいらしいドングリを使った作品を展示して下さっているTeluさんと娘さんが遊びに来てくれました。
 ワンコにとっても優しいTeluさんを見て、看板犬はもう大興奮。ずっとTeluさんにくっついて廻って、だっこして貰ってうっとりでした。

 娘さんは横浜市港南区の地域活動支援センター「いなほ」で生まれた、フェルトで作った可愛らしいランチセットを納品に来て下さいました。行楽シーズンにうれしいですねぇ。
 季節の変わり目で体調を悪くされた作者さんもいらした中で、みなさん力を合わせて可愛くておいしそうな作品を仕上げて下さっています。


 個人的には、焼き目が付いて旨そうなハンバーグに心惹かれるのですが、おにぎり
も捨てがたい。二種類のランチとも栄養バランスを考えてブロッコリーが加わっているのがヘルシーなんですが、実はブロッコリーはちょっと苦手で。。。 えっ?アンタの好き嫌いは聞いてない!?
 これは失礼いたしました。
 個性的なフェルトアニマルのマグネットや、大好評タコさんウインナーストラップと一緒に展示されていますので、是非見に来て下さい。


【当世秋祭り】
 あぷりこっとつりーからの帰り道、小さな神社前の広場で秋祭りが開かれていました。

 秋祭りと言えば、どこからともなくプロのテキ屋さんたちが集まって、タコ焼きや焼きそばや金魚すくいなんかが一般的。でもそのお祭りは町内会の係りの人たちの手作りで、とっても健全。祭囃子の代わりに軽快なロックがBGMで流されて、場を盛り上げるDJもいたりして。なんか祭りと言うよりフェスティバルとかパーティと呼びたくなる雰囲気です。

 こういう健全な町内会の集まりももちろん良いんですが、裸電球とテキ屋さんが出すいかがわしい店の雰囲気も捨てがたいですねぇ。わたしにとって夜店と言えば綿あめにアンズ飴でしたが、いまは何が売れ筋なんだろう?

【延期】
 本当なら夕べから朝にかけて開かれるはずだった、「サザン縛り、オールナイトカラオケ大会」が言い出しっぺの出張で延期になりました。
 しかも、言い出しっぺが徹夜でカラオケの無謀さに気づいてくれて、23時台でお開きと計画が変わりました。

   もし実行されていたら、過労で寝込んでシルバーウィークを無駄にするところでした。ひとまずよかったぁ。

絵本紹介(229) おちばいちば2015年09月20日 23:59

題名   : おちばいちば
作     : 西原みのり
発行所  : ブロンズ新社

 今日ご紹介する絵本、もしかすると二度目かもしれません。
 とても可愛らしいお話しと絵なので、ご紹介しようと準備したところまでは記憶しているのですが、ブログにしたような気がしません。二度目だったらごめんなさい。


   ちいさなさっちゃんという女の子は、幼稚園でドングリのお馬さんを作ってきました。
 とっても良くできたので縁側で眺めていると、飛んできたてんとう虫がお馬さんにまたがって、パカパカと歩き出しました。

 「おーい まって!」 さっちゃんが追いかけても、お馬さんはパカパカすたこらさ。

 すると急に突風が吹いて目の前が見えなくなって、次に気が付いたらさっちゃんはてんとう虫と一緒におうまさんに乗っていました。


 「さぁ でかけよう!しっかりつかまって」とてんとう虫が言うと、お馬さんは空をぴゅーっとひとっとび。ついたところは落ち葉市場でした。

 この市場のお金はドングリのぼうし。小さい帽子が5グリ。中くらいが10グリ。おおきな樫の実の帽子が100グリです。


 さっちゃんはさっそくトカゲのごちそうやさんでお団子を買って、モグラの万屋さんでお母さんへのお土産に木の実のお玉を買いました。


 オシャレな蛾、マダム・ガガのブティックでは葉脈を残してイモムシが食べた虫食いレースのスカートを見つけて、さっちゃんはうっとり。
 他にも市場ではすてきな物がたくさん見つかりました。

 それからてんとう虫は、さっちゃんを今度は落ち葉の魚市場に連れて行ってくれました。
 すごくたくさんの落ち葉の魚にさっちゃんはビックリしてよーく見ていると。。。 どーん!! とつぜん乱暴な足が魚市場を踏みつけました。


 さぁて、一体なにが起きたのでしょう。。。

 落ち葉、木の実、虫、動物たちがとても可愛らしく、意表をつく姿で登場して、西原さんの豊かな発想力に驚いてしまいます。マダム・ガガを代表するネーミングもツボにはまってます。
 色もとてもきれいで、細部まで見たくて何度も見返してしまいました。
 子供はきっとこういうお話大好きなのでしょうが、大人も子供の頃のおままごとやごっこ遊びを思い出が湧いてきて、懐かしくなる絵本だと思います。