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11/14 あぷりこっとつりーこぼればなし2015年11月14日 23:59

 (スワロフスキーのサンタとトナカイ。こちらも売り物です。)  すこーし寒くなってきましたが、それでももう11月も半ばだという事を忘れてしまう陽気だと思いませんか?

 でも冷静に考えると年末までもう一月半、クリスマスが近づいて来ています。

 と言う事で、あぷりこっとつりーも早めにクリスマスを意識した商品展示を心掛け始めました。

 絵本はクリスマス関係の物を目立つ棚に並べて、雑貨もクリスマスに因んだオーナメントやドイツエルツ山脈地方の木製工芸品を集めて並べてみました。

 シュヴィップボーゲン : クリスマス近くに家々の通りに面した窓辺に飾られる明かりです。エルツ山地の炭鉱の坑道入り口のアーチを模した型が始まりらしく、もともとはキャンドルが灯されましたが、最近は電球がはめ込まれたものが多いようです。


 クリスマスピラミッド : エルツ地方でクリスマスツリーの代わりに飾られます。足元の燭台でキャンドルを灯すと、炎が作る上昇気流で『プロペラが回って、ピラミッドの中の人形も回ります。写真のピラミッドは小さなものですが、家庭用でも3段、4段と大きなピラミッドもあります。


 聖歌隊人形 : 日本人にとってクリスマスは楽しいイベントの日ですが、敬虔なキリスト教徒の方々には今も神聖な日。聖歌隊人形はドイツのクリスマス市では必ず見かけます。人形の大きさ、カタチ、色、人数、作成した工房ごとに全然違っていて、さらに各工房のデザインも毎年変わっているようです。一品一品手作りなので、お気に入りの聖歌隊人形を探して回るのも楽しみの一つかもしれません。5人組のもの(オーソドックス)、女の子の聖歌隊、ちょっと太っちょの聖歌隊。
 木製テディベア : ドイツと言えばテディベア。木製ですが暖かさや柔らかさが伝わってきます。テディベアはクリスマスがよく似会います。
 

 まだまだあります。次回またご紹介しますね。

絵本紹介(244) あとでって、いつ?2015年11月15日 23:38

題名   : あとでって、いつ?
作    : 宮野 聡子
発行所 : PHP研究所

 ドキッとするタイトルの絵本です。子供に何かねだられて、面倒くさくて「あとで」とか「こんど」とか答えて、結局果たさなかった苦い思い出ありませんか?


 両親が惣菜屋さんを営む家の男の子。保育園でまだ遊んでいたかったのに、ママのお迎えです。
 「もっとあそんでいたいな」といったら、ママは「あとで あとで。さ、かえろう」


 家に帰っても男の子はひとりぼっち。ママに「あそぼう」とねだると、「あとで あそぼ。 えをかいてまっていて」
 男の子は画用紙がいっぱいになるくらい絵を画きましたが、ママはやって来ませんでした。


 お腹がすいてきたので、男の子はママのところに「なにかたべていい?」と聞きに行きましたが、ママは「あとで おやつよういするから。おりがみであそんでいたら」
 男の子は昨日買って貰った折り紙を全部折ってしまいましたが、ママはやって来ません。

 店の前に車が止まって、配達からパパが帰ってきました。男の家は「パパ、あそぼ!」と言ってみましたがパパは「あとで あそぼうな!」


 仕方なくひとりでおやつを食べてジュースを飲もうとしたら、こぼして洋服を汚してしまった男の子。濡れた洋服のまま部屋で待ち続けていたら、ようやくママが「おまたせ」とやってきました。

 でもママは散らかった部屋を見て、「まぁ、どうしてこんなにちらかっているの?」と驚いています。


 待たされてばかりでやっとママが来てくれたのに、ママにしかられてしまいそう。。。
 ママ、ちょっと話をきいてあげて!

 大人だって本当は子供とゆっくりと遊んであげたいのに、仕事に趣味に追われてしまって、ついしわ寄せが子供に行ってしまいがちですね。「あとで」は便利な言葉ですが、政治家や役人の「善処します」みたいにしないように気を付けましょうね。

惨劇に思う2015年11月17日 23:54

 先週金曜日にパリで起きた暴力集団による無差別大量殺人。
 人はこんなにも残虐になれるのものなのかと恐ろしくも悲しくなります。

 まるで自分たちの敵国の民衆など、邪魔な物として消し去れば良いと言わんばかりに、全く無実の多くの人に向けて理不尽な銃弾を浴びせかける。目的達成のためには自分の命も平気で捨て去る。
 一体どこまで思いつめればこんな感情を殺した所業ができるようになるのか?

 今回の非道な暴力に対して、フランスのオランド大統領は「これは戦争だ!」と言い切りました。
 オバマもプーチンもキャメロンも、そしてお坊ちゃま宰相もテロとの徹底抗戦を声高に唱えました。

 もちろんどんな理由があっても、今回のような理不尽な暴力が正当化されるべきではないですが、暴力に暴力で応酬しても問題の根本解決にはなりません。
 なぜ狂った思想に洗脳されて、たった一つの自分の命を捨ててテロに走るのか?その原因を見極めてそこを変えないと、あとからあとからテロリストは生まれて、世界中に拡散して、毎日世界のどこかで誰かが犠牲になるような世の中があっという間に来てしまう恐れがあります。日本だって例外では済まないでしょう。

 原因は富の極端な集中にあるのだと思います。
 慢性的に貧しくて明日に希望が持てなければ、世間を逆恨みする人が出てくるのはある意味仕方ないことです。
 卑怯な狂信論者はその心の隙を巧みについて来ています。

 だから、具体的にどうしたらよいか知恵がありませんが、富める者から貧しい者への富の再配分、あるいは独占の開放が行われる必要があると思います。
 誰でも働ける場所があって、勤勉に暮らせば将来に夢がもてるような社会を作り直さなければ、人生にやけくそになって甘言に操られてしまう悲劇は続くことになるのではないでしょうか。
 
 それと教育。
 幼いころから自分の命、他人の命の大切さ、かけがえの無さを絶えず聞かされ、実感して育てば、自爆を勧めるような狂信論に簡単に洗脳されてしまう人を減らせると思うんです。

 アメリカもイギリスもフランスも、イソップの北風みたいに空爆一辺倒でなく、国内や中東の貧困対策に喫緊に取り組んで、これ以上テロ集団に人がなびくのを防ぐ太陽政策に頭を切り替えて欲しいものですが。。。
 人類はこの難題切り抜けられるのか、とても心配です。


 不幸にもテロの犠牲となってしまった方々のご冥福お祈りいたします。

エルツのサンタ2015年11月18日 23:29

 (冬の夜。ライトアップもいいけど、素焼や陶器をぬくもりを感じてみるのも一興です。ボラガマ工房さん作の陶器のハニワとお家型の素焼きのキャンドルホルダー。アロマキャンドルを灯すと、窓から漏れる炎の揺らめきと香りと、両方が楽しめそうです。)

先週土曜日にあぷりこっとつりー取り扱い雑貨の中から、ドイツ エルツ地方の木工芸品でクリスマスの飾りに欠かせない、聖歌隊人形のご紹介をしました。

 今日はクリスマスの主役、サンタクロース人形です。製作された工房によって、色もデザインも大きさも違うサンタクロースたち。クリスマスマーケットで見かけると、あれもこれも欲しくなってしまいます。



 手前はプレゼントを乗せた橇を曳くサンタさん。家とツリー、それに入れ物のわっぱがセットです。  奥はスキーをするサンタさん。帽子と服が赤じゃなくて緑色のところが新鮮です。

 こちら2つもソリ曳くサンタさん。どちらも赤い服に赤い帽子ですが、印象が全然違う。日本に定着しているサンタさんのイメージとちょっと離れていて、教会の司祭さんみたいです。

 またまたソリを曳くサンタさん。こちらは丸っこい感じで私たちが思い描くサンタさんに一番近いかも。
 それにしても、ドイツにはサンタさんはトナカイが曳くソリに乗って来るという言い伝えは無いのかしら?登場したサンタ人形は皆自分でソリを引っ張ってます。

 最後は伝統的なデザインから一歩踏み出したサンタたちです。フェルトの帽子と洋服を着て、パイプをくわえて、サンタと妖精の中間のような様相です。

 今年もドイツのクリスマスマーケット数か所巡って来る予定ですが。。。 無事帰って来られるかしら?

絵本紹介(245) おいしいぼうし2015年11月19日 23:56

題名    : おいしいぼうし
作     : シゲタサヤカ
発行所  : 教育画劇

 今日ご紹介する絵本は、ナンセンスな物語なのですがちょっと人情もあって、なんとも不思議な世界が醸し出されている絵本です。

 お婆さんとお爺さんが暮らす家。ある朝お婆さんが何かを見つけてお爺さんをたたき起こします。
 「ねえ ねえ おじいさん、ちょっと おきてちょうだい。 おもての きに みょうなものが ひっかっかっているのよ... いますぐ みてきて ちょうだい」

 お爺さんが木に登って確かめると、なにかつやつやしてペトペトしたものが木にひっかっかっていました

 お爺さんは苦労してそれを木からはずして家の中に持ち込むと、じっくり見てみました。
 こげ茶で、丸くて、平べったくて、うっすらと向こうが透けて見えます。

 ずいぶんべたつくので臭いを嗅いでみると、どこかで嗅いだことがあるような...


 試しになめてみると、おいしい!

 二人はそれをおそるおそる少し食べて、お昼にもう少し食べて、夜にはたらふく食べて、満足して寝床に入りました。

 すると夜中、トトトン、トトトン... ドアを叩く音がしてきます。

 こんな時間に誰だ?お爺さんがそっとドアを開けると、
 「あの...やぶんに すみません。 プリンと もうします。」

 「じつは けさ このあたりで ぼうしを なくしてしまいまして...」
 「ちゃいろの まあるい... みなかったでしょうか...」

 お爺さんもお婆さんもハッとしました。

 さっき食べたおいしいあれ、プリンの頭に乗っているキャラメルソースの帽子だったのです。
とても、「ほとんど食べてしまった」 なんて言えません。

 さて困ったお爺さんとお婆さんは...


 ここからお爺さん、お婆さんの慌てぶり、帽子が見つからないプリンの落胆ぶり、それをなんとか慰めようとするお爺さんとお婆さん、とナンセンスな中にちゃんとストーリー性があって笑わせてくれます。これはお子さん好きでしょう!


それにしても、よくプリンが帽子を落とすなんて考え付きますよね。