http://apricot-tree.asablo.jp/blog/img/2013/06/17/29f71b.jpg

絵本紹介(242) ねこたちのてんごく2015年11月08日 23:49

題名    : ねこたちのてんごく
作     : シンシア ライラント
訳     : 前沢 明枝
発行所  : ひさかたチャイルド

 今日ご紹介する絵本は、亡くなった猫たちが幸せに暮らす猫の天国のお話です。「いぬはてんごくで」の作者シンシア ライラントが、猫の天国のことも絵本にしてくれました。


 猫は亡くなると、草のいい香りがする長い道を通って天国まで行きます。
 その道は途中にたくさん楽しいことが待っている道なので、猫たちが天国に着くまでには長い時間がかかります。


 でもどんなに時間がかかっても天国の門で天使が待っていてくれて、「よくきたね」と優しく受け入れてくれます。天国では猫たちも、みんな天使になるんです。

 天国では猫たちが快適に暮らせるように、枝を広く張った大きな木があったり、猫の大好きなおもちゃがいくらでも用意されていたり、天使の膝の上でなでて貰えたりします。


 お腹がすいたら神様の台所でご馳走をたーくさん食べさせてもらえて、神様のベッドでも寝かせて貰えます。猫たちは本当に大切にされて可愛がってもらえるんです。


 猫は空の上から、暮らしていた家やかわいがってくれた人たちを想います。時には大好きだった人たちを静かに見ていることもあります。


 天使の猫たちはお日様やお月さまを飛び越えて、星の彼方を駆け回って、優しい気持ちに包まれて幸せに幸せに暮らしています。



 物心ついた頃から犬と過ごした時間が長いのですが、小学生の時ほんの1週間猫と暮らしたことがあります。
 引っ越し先の部屋に黒猫が居ついていて、餌をやるうち少しなつき始めてくれました。でもある時姿を現さなくなって、翌日交通量の多い道路で黒猫が死んでいたと大人に教えられました。ちがう猫であって欲しいという願いもむなしく、部屋付きの黒猫は二度と戻って来ませんでした。
 あの黒猫、この世では幸せではなかったかもしれませんが、天国ではかわいがられて安心して暮らしていてくれたらいいなぁ。