http://apricot-tree.asablo.jp/blog/img/2013/06/17/29f71b.jpg

絵本紹介(240) ながいよるのおつきさま2015年11月01日 23:15

題名    : ながいよるのおつきさま
作     : シンシア ライラント
絵     : マーク シーゲル
訳     : 渡辺 葉
発行所  : 講談社

 朝夕の寒さがだいぶ強くなってきましたが、まだちょっと月を眺めに窓を開けるくらいならいけそうな季節です。空気は澄んで、星や月がきれいに見えます。ということで、今日はお月様に関連した本の紹介です。


 昔、アメリカの原住民の人たちは、月に名前を付けました。
 1年12か月、それぞれの満月に別の名前を付けて愛おしんだのです。

 1月 Stormy Moon
嵐のお月さま。霧の中で、氷の中で、狼の背中で、お月さまはきらりと煌めきます。


 2月 Snow Moon
雪のお月さま。ぴりぴり冷たい息の中で、しろくくっきりとお月さまは輝きます。


 3月 Sap Moon
夜露のお月さま。氷の解けだした池の上に、寝ぼけ顔のクマたちの上に、小さい緑の木の上に、お月さまは登ります。

 4月 Sprouting Grass Moon
芽吹きのお月さま。渡り鳥を呼び戻します。

   5月 Flower Moon
 つぼみのお月さま。ふんわりと明るく花開く、なんて幸せな時。

 6月 Strawberry Moon
いちごのお月さま。みずみずしい木の芽と、ピンと伸びた枝と、幸せなウサギたちの為に、お月さまはちらちら揺れます。


 7月 Thunder Moon
雷のお月さま。ごろごろごろごろ、体を震わせ黒々とした空にお月さまは消えます。

 8月 Harvest Moon
実りのお月さま。まんまるに膨らんだ大きな甘いメロンの様。

 9月 Coon Moon
 アライグマのお月さま。アライグマたちの夜の活動を、お月さまは見守ります。


 10月 Acorn Moon
どんぐりのお月さま。力強く、大きく、1年で一番大きな月。

 11月 Frosty Moon
霜柱のお月さま。凍り付いた地面と、裸の木々と、冷たい木枯らしを抱きしめて、星たちと一緒に揺れる。

 12月 Long Night Moon
 永い夜のお月さま。朝が来るのを待って待って待ち続けます。

 お月さまも季節季節で顔が違ってくるものなんですね。
 自然とともに暮らしていたネティヴアメリカンの人たちは、現代人よりもずっとお月様の表情の違いに敏感だったから、12の名前を付けたのでしょう。

 物質や便利さでは便利になった現代社会ですが、人は自然と対話する能力を捨てつつあるようで、もったいないことです。

余談ですが、東京で全然見えなかったオリオンンザ流星群。十勝の空では明るいオリオン座とグリーンに明るく輝く流れ星を見ることができました。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://apricot-tree.asablo.jp/blog/2015/11/01/7879385/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。