http://apricot-tree.asablo.jp/blog/img/2013/06/17/29f71b.jpg

新宿発 限界集落行き2014年01月07日 23:08

 新年ですし、まとまらない辛口のボヤキ、ご祝儀のつもりでどうかご容赦を。
 
 昨日の夕方、新宿駅で慌てて飛び乗ったバス。
 あれ、乗り間違えたかなと思わず降りて行先を確認したほど、お爺ちゃん、お婆ちゃんでほぼ満席。それはそれでスゴイ圧迫感でした。

 驚いてぼやぼやしている間にもお年寄りが次々乗ってきて、あっという間に満席になってしまいました。お蔭で発車間際に乗り込んだ背筋が曲がって杖をついた90歳くらいのお爺さんを見ても誰も代わってあげられず、件のお爺さんは危なっかしく立っているしかありませんでした。

 私の近くの席のお婆さんは、午前中に病院に出かけたのに、待たされて待たされて、昼ごはんも食べられなかったと、人工関節の入った膝をさすりながら独り言のように嘆いています。

 お年寄りの誰もが体のどこかにトラブルを抱えていそうで、伏し目がちで、車内にはかすかに膏薬の匂いがしていました。

 そんなお年寄りたちが、新宿からいくつ目からの停留所でどっと降りて行きます。地名を見ると、最近お年寄りの孤独死が相次いで、都市の中の限界集落と話題になった団地の近く。
 表通りに面した高いビルやマンションが覆い隠していますが、すこし奥に入ると小さな木造住宅やアパートがたくさん残る地域です。
 
 終戦後、焼け野原の都心や下町から移り住んだ人達がバラックで街を作り、そのまま人も街もすっかり歳をとった地域、と、どこかで誰かに聞いたように思います。

 もちろん若い人も住んでいるのでしょうが、バスを貸し切るほどたくさんのお年寄りが、固まって降りて行った地域は、確かにTVで見る地方の限界集落の絵と重なって見えました。


 前の主がとても気前の良い人から5000万円をポンと借りたバブルの塔のおひざ元に限界集落。ブラックユーモアのつもりでしょうか。

 間もなく塔の新しい主を決めるそうですが、なんだか皆さん奥ゆかしくて、主になってみたい人もなかなか手を挙げません。
 早く名乗り出てもらわなきゃ、またお金をいくらでも貸してくれるお友達を作る人を選んじゃうじゃないですか。

 限界集落の問題ばかりじゃなくて、首都高速に代表される東京のインフラ老朽化は、手をこまねいていると国の破たんのきっかけになりかねません。いやすでに手遅れなのかも。
 地球の裏側まで下手な英語スピーチに行ってもらわなくても良いから、今度こそ病んだ東京とも向き合う勇気を持った主の入城を心待ちにします。
 
 間違っても、「誠意を持って、胸襟を開いて話せば、きっとインフラにもわかって貰える。」なんて言い放つナルシストみたいなのは、もうやめときましょうよ。

コメント

_ ミーコ ― 2014年01月08日 22:21

仰る通りだと思います。
大都会の中の“光と陰”なのかな。

_ バゲ ― 2014年01月08日 22:53

ご店主さま、是非立候補を。
5000万円は貸せませんが、必ず1票は入れます。^o^

_ apricot-tree ― 2014年01月08日 23:24

バゲさま
 ムッフッフッ。 選挙は生徒会で懲りたのよん。
 貸せない時は、下さい。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://apricot-tree.asablo.jp/blog/2014/01/07/7180180/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。