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絵本紹介(65) Rosie's Walk2014年01月30日 22:44

題名    : Rosie's Walk
作     : PAT HUTCHINS
出版社  : Simon & Schuster

 今回紹介する絵本はアメリカで1968年に出版されて、日本でも「ロージーのおさんぽ」(偕成社)という題名に翻訳された人気の絵本です。

 ストーリーはとても単純で、のどかな農園の中をメンドリのロージーがいつもの散歩に出かけます。
 ところがいつもと違うのは、ロージーの後ろから、ロージーをつけねらうキツネがそっと忍び寄っていること。
 でもロージーはそんな危機にまったく気づいていません。

 畑までやってきたとき、キツネはいまこそチャンスだっ!とジャンプ一番、ロージーに飛びかかります。
 でも一歩届かず、代わりに熊手を踏んづけてその柄で鼻面を思い切りたたかれてしまいます。


 そんなこと全く知らないロージーは池のそばを歩いています。
 ようやく追いついたキツネですが、さっきの失敗であせったのでしょうか?今度こそと飛びついたのに目測を誤って池の中に頭からダイブしてしまいます。


 こんな感じで、ロージーは農場を一周ゆっくりと見回ってから鳥小屋に帰って行くのですが、その間にもキツネの涙ぐましい努力と悲惨な運命がロージーの知らないところでは起き続けるんです。粉まみれになったり、干し草につっこんだり、終いにはあんなものに追いかけられたり。。。 哀れなキツネ。(ちょっと我が家の看板犬の情けない表情に似ているので、つい見方したくなっちゃいました。)

 場面を説明する言葉はほとんどありません。
 でも、これから起ころうとしていること、そして起こったことは、少し小さなお子さんでも一目見て理解できる明快な絵の連続になっています。
 そして、描かれた農場からは音が聞こえてくるんです。
(軽井沢方面のオジサン系読者様、絵本に耳くっつけて、「本当だぁ~、聞こえるぅ⤴」とか言わないでね。)

 まるで古代人が描いたラスコーやアルタミラの洞窟壁画のように、PAT HUCHINSの描く単純化された繊細な絵は、言葉を使わず実に多くを語ってくれるなぁと感心させらる絵本です。
 もちろんお子さんもきっと喜びますが、絵の好きな大人の方が何度も見返しても十分に鑑賞に堪えると思います。


いやー辛かったです。
 Ushi さんがこじらせた風邪を貰ったら、さらに倍返しになっていて、熱は出るは、咳で眠れないは、とどめに腰に来て、坐骨神経痛が出て。。。 今日はやっと眠れそうです。
 皆様、インフル、ノロ、倍返し風邪には、くれぐれもお気を付けください。