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絵本紹介(51) あんたがサンタ?2013年12月01日 19:49

題名   : あんたがサンタ?
文    : 佐々木マキ
絵    : 佐々木マキ
出版社 : 絵本館

 今日ご紹介するクリスマス関連絵本は、超人気作家佐々木マキさん作で、昨年出版された新しい絵本です。副題が「こまったサンタの実例集」。佐々木マキさん一流のユーモアがこれでもかと押し寄せてくる楽しい絵本ですよ。

 こまったサンタの実例です。

 ・のりもの酔いをする


 ・トナカイたちの仲が悪い


 ・煙突に入ったら進めない、戻れない


 ・自分で作った歌を聴かせちゃう


 ・靴下を履き替えてしまう


 他にも日にちを間違える、酒場に立ち寄ってしまう、壁を壊してはいってくる、冬の軽井沢でも裸足にサンダルで歩き回っている
  などなど悪い実例がたーくさん載ってて、「えーっ そんなサンタ ヤダー!」という子供たちのうれしそうな声が聞こえてきそうな楽しい絵本です。

   オジサンとしては、どんなサンタでも来てくれたら超うれしいけどなー。ただしちゃんとプレゼント持ってね。

 *今日は近所に住む同級生のK-ネコ氏が遊びに来てくれました。K-ネコくん、せっかく寄ってくれたのに他のお客さんとかち合ってろくに話せずゴメンネ。是非また寄ってコーヒーでも飲みながら思い出話しましょう。

干し柿その後2013年12月02日 21:58

【お知らせ】
 12月7日(土)と12月8日(日)は都合により臨時休業させていただきます。


 2週間ほど前のブログで、庭の柿の実を干し柿にすべく、せっせと皮をむいてサンルームに吊るしたこと、お伝えしました。

 その後暖かな日差しに照らされて、順調に干し柿っぽく乾燥してきたのですが、最初の数日風に当てなかったので水分の飛びが悪くて、部分的にカビが生えてしまったものが少し混じりました。

 出来栄えが良ければご近所さんやお客さんにお裾分けしようと思っていたのですが、カビが見つかってしまってはちょっと。。。他人に差し上げるのは難しくなりました。

 それで、とりあえずカビが認められた柿から数個食してみました。(もちろん、カビた部分は切り取ってですよ。)

 すると外は干し柿の固さですが、中はまだとろとろ。しかしすごーく甘い!!
 生の柿も干し柿も大好物なもので、ちょっとくらいカビてたって私的にはOK、幸せです。(ちょっとお腹痛いけど。)

 でも、Ushiさんがネットで干し柿の作り方を調べてくれたところによると、皮をむいてヒモで結んだら、干す前に熱湯をくぐらせて殺菌消毒するとよかったようです。そして、外側が固くなってきたら柿をもんであげると、中身まで早く乾燥するのだとか。
 なーんだ、そうだったのか。

 最初からちゃんと調べて始めればよかったねと二人して反省ですが、
そもそもUshiさん柿あまり好きでないらしく、気乗りせずに干し柿干し柿騒ぐ私にお付き合いしてくれただけなので、こういう始末になってしまいました。

 柿、とてもおいしいのに、なんで興味無いのかなぁ。
 チャレンジャーな方、半熟ブルー干し柿ですが、食べに来ません?

無駄もいつか意味を持つかも2013年12月03日 23:57

ショウジョウバエ写真 ウィキペヂアより
 写真 ショウジョウバエ(ウィキペディアから)

【お知らせ】 12月7日(土)、8日(日)臨時休業させていただきます。


  突然ですがショウジョウバエって、知ってますか?
 バナナとか柿とか熟れた果物を放置しておくと、どこからともなくたかってくる3mm位のちいさなハエです。

 ちょっと発酵してアルコールの匂いがするような食べ物に寄って来て、真っ赤な目をしているので、中国の伝説に登場する酒好きで赤い毛をした猩猩(しょうじょう)に因んだ名前をもつハエです。

 実は私、近くにとまったショウジョウバエなら、一目見てそれがオスかメスか見分けられるんです。 じぇじぇじぇ!
 ショウジョウバエ鑑定士という国家資格があれば、確実に合格する自信だってあるんですが、もちろん何の役にも立ちません。

 なぜそんな変わった技を持つかというと、大学の卒業実習で一年間、ショウジョウバエのシモベになっていたもので。

 ショウジョウバエは古くから遺伝学の格好の材料として用いられていて、目の色が赤の野生型の他、白、紫、朱色、杏色などの変異型がいたり、体毛が剛毛、縮れ毛、多毛などの変異がいたり、ものすごくたくさんの系統がいます。

 担当の実験ではこれらの系統を掛け合わせて、体中に様々な変異がモザイク状に現れたハエを作り出して、ある行動変異が体のどこに異常ができて生じているのか、その異常は遺伝子のどこが壊れて起きたのか推測しようとするものでした。

 それで、必要な系統の雌雄(例えば白い眼のオスと縮れ毛の雌)を掛け合わせる必要があったのですが、厄介なことにショウジョウバエはサナギから出てきて半日くらい経つと、勝手に近くの相手と交尾して卵を産み始めてしまいます。
 目指す掛け合わせをするためには、ハエが生まれてから12時間以内に雄雌を別々の容器に分けて飼育する必要があって、手早くハエを仕訳をするうちに、肉眼でもお尻の生殖器の形の違いを見分けられるようになりました。 
 この作業を通称バージン取りと言うのですが、たとえ休日でも12時間間隔で必ず実験室に行かなければならなくて、なんでこんなテーマ選んでしまったのかとひとり落ち込みました。

 で、その技や経験がその後の人生に何か役に立ったことがあったかというと、答えはノーです。 私は普通の人生において何の意味も持たない作業に1年間の青春をささげ、人類の幸せにはこれっぽっちも役に立たないレポートを提出して大学を卒業してしまいましたが、幸いに一応社会人としてやってこれました。

 昨今の超就職難を受けて、履修科目として営業実習を行ったり、企業の即戦力になるようなトレーニングや、面接のテクニックを熱心に指導する大学が増えているそうです。
 気持ちはわかるのですが、なんか違うなぁー。

 大学生には社会に出る前のとても自由で、いろいろな可能性を秘めた時期には、目先の用不用だけにとらわれず、もっと広く生きること、人と関わることについて考える時間をたっぷりとあげたいな。結論なんか出なくていいんです。成果なんかいりません。考えて悩むことに意味があるんです。

 企業で生きていくためのスキルとか知識とかは、自分が必要だと感じた時に学んだって遅くないと思うのですが。。。

 そんなのんきな時代じゃないのでしょうかね。

高級食材は実験に使わない方がいい2013年12月04日 23:00

ホタテガイ (ウィキペディアより引用)
 写真 ホタテガイ (ウィキペディアより)

【お知らせ】 12月7日(土)、8日(日)は臨時休業させていただきます。


 昨日、学生時代のみじめだったことを思い出しましたが、その後ゴージャスだった思い出も蘇ってきました。

 獣医の夢破れてなんとなく入った動物学教室では、必修単位に臨海実習という科目がありました。

 人里離れた水がきれいな海辺に構えた臨界実習所に2週間缶詰になって、海の生き物の採取だ、解剖だ、生理だ、発生だ、生態だ、と毎日めまぐるしく楽しい実習・実験の連続でした。 たしか。

 ほとんど何をしたか覚えていないのですが、味覚を通して記憶にしっかり焼き付いた実験が二つあります。

 一つ目はウニのトゲの動きを見るために生きたウニの殻が必要な実験だったのですが(目的はなんだったんだっけ?)、失敗を重ねるうちに殻にくっついたオレンジ色の身が気になって、ちょっとすくって食べてみました。

 すると電撃的な旨さ。

 海水の塩味とウニの甘さと、こくとが混ざり合って、とろけるような味わい。ビン詰のウニしか食べたことのなかった貧乏学生を目覚めさせるのに十分すぎる刺激で、それから実験は積極的に失敗して、狂ったサルのように水槽からつぎつぎ新しいウニを取ってきてはコッソリ中身を味わっていました。
 最初は真面目に実験に取り組んでいた同級生たちも、やがて私の怪しい動きに感づき、仁義なきウニの分捕り合戦へと発展していきました。
 お蔭で、次の日の別の実験用が足りなくなって、教官が慌てて漁師さんに手配していたなぁ。 あの時は言えなかったけど、事の始まりは私です。 ごめんなさい。

 二つ目はホタテ。ホタテって、リラックスしている時は口を開けて、海水を吸い込んではプランクトンを濾し取って食べています。そこに自分より大きな物体が近づくと慌てて口を閉じて、貝殻の中に入っていた海水をジェット噴射して遠くに逃げるんです。
 ところが、何回も何回も脅かしていると、そのうちちょっとぐらいでは驚かなくなって、最初よりもっと近づいてやっと逃げるようになります。これは外部刺激への馴化という現象で、言われてみればトンボだって、ネコだって似たとこありますよね。ヒトだってオオカミ少年の話があるくらいだし。

 こんな動物共通行動の確認実験を、なにもおいしいホタテを使ってやることないのに。

 私たちは、わかりきった実験を早々に片付けて、付き合ってくれたホタテくんたちに感謝しつつ、貝柱の刺身やバター焼きで早めの宴会を始めました。
 新鮮なホタテの貝柱は、「ウッソ!」と思うくらい甘くて柔らかくて、口の中でとろけていきました。バター焼きではプリップリになった貝柱と、コリコリの紐と、噛めば噛むほど濃い味が口中に広がって、幸せな夜でした。

 もう夕食も済んでいたし、当然全員実験は終えたものと思って水槽のホタテ全てを料理してしまった後で、実はひとりの熱心な同級生が、前の実験に入れ込んでまだホタテを使っていなかったことが判明。
 自分のホタテまで喰われてしまったことを知った彼はシクシク泣き始めてしまって、全員ドン引きでした。あんたも喰えばよかったのに。

 このような顛末で大自然に抱かれ、文明から隔離されて悟った教訓は、バカな学生の実験材料に高級食材を使ったらだめよという真理です。

絵本紹介(52) ぼくの村のクリスマス2013年12月05日 11:04

題名   : ぼくの村のクリスマス
文    : ソフィー・クニフキー
絵    : ソフィー・クニフキー
訳    : 波木居慈子
出版社 : リブロポート

 クリスマスにちなんだ絵本のご紹介第8弾は、個人的に絵の色彩と緻密さに魅了されてしまったフランスの絵本で、原題はそのものずばり" NOEL(クリスマス)"、邦題「ぼくの村のクリスマス」です。

 物語としてはお父さんと一緒にモミの木を街に売りに出た少年が、街のにぎやかなクリスマス市を楽しんで、村に帰って自分の家のクリスマスの準備をして、いよいよクリスマスを迎えるよいうお話です。

 つつましいけど家族仲の良い一家で幸せなクリスマスを迎える少年のわくわく感が伝わってくる静かな絵本で、フランスのアルザス地方の空気が伝わってきます。

 今回は絵本の中の何枚かの絵だけをご紹介しますので、自分なりのお話し想像してみて下さいね。