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絵本紹介(70) 三つのお願い いちばん大切なもの2014年02月17日 23:20

題名    : 三つのお願い
作     : ルシール クリフトン
絵     : はた こうしろう
訳     : 金原瑞人
出版社  : あかね書房

 この絵本は、個人的に大好きな「サウスポー」と同じく訳金原瑞人さん、絵はたこうしろうさんのコンビで、とても可愛らしい仕上がりです。
 同じはたさんの絵なのに、「サウスポー」がスケッチ風、「三つのお願い」はグラフィック風、一見全く別人の絵かと思うくらいタッチが違うのに、どっちも可愛い。いろんな作風を自由に使える、ますます好きになるイラストレーターさんです。

 お正月の朝、友達のビクターと散歩をしていたゼノビアは、雪の上で輝く1セントコインを拾います。
 それはよく見ると、ゼノビアが生まれた年に作られたコイン。


 誰かが言っていました、「1月1日に自分が生まれた年にできた1セント玉をひろうと、三つのお願いがかなうって。」

 ビクターに勧められて、冗談半分に「この寒さ、なんとかならないかなぁ」とつぶやいたら、途端に空が晴れて暖かなお日様が顔を出しました。


  これはちょっと考えなきゃとゼノビアの家で、あと二つのお願いの相談を始めた二人。でも些細なことから言い争いになって、はずみで二つ目の願いをつまらないことに使ってしまうゼノビア。怒って家を飛び出して行くビクター。


 残されたゼノビアは最後のお願いを考えて考えて考えて、自分に正直になって、一番素直な気持ちを願いに込めました。
 さて、それは。。。。



 このお話でゼノビアは最後のお願いを本当に心から願うことに使ったので、それはそれで良いお話しなのですが。
 こういう願いがかなう系のお話しを見たり聞いたりすると必ず思います。なんでみんな最初に「願いがいくつでもかなう魔法の力を持ちたい」って願わないのでしょう。
 もし永遠の力を手に入れたら、何でも幾つでも欲しいものを手に入れられるのにねぇ。

 で、そんな魔法を使って何を手に入れるかといったら、
   それはもちろん、みんなの幸せよ。