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そうかお医者さんも知らないのか。2014年02月04日 23:40

 日経BP社で配信している日経メディカルという医療系のWebマガジンがあって、登録するとだれでも読むことができます。

 タダ、ということでとりあえず登録してあるのですが、主に開業医の先生方が知りたいような情報に偏っていて、私のようななんちゃって医療のはじっこ関係者にはちょっと細かすぎて伝わらない。
 それで普段はほとんど忘れていたのですが、久しぶりに気まぐれで覗いてみました。

 すると、最近の人気記事ランキング1位に「冬季に生じる謎の小児流行性暗赤色紅斑症」というちょっと心配なタイトルが。

   最近、ノロとかインフルとかウイルス性感染症が猛威を振るっているので、これはまた新手のリンゴ病とか手口足病とかかなと興味を惹かれて記事を読んでみました。

 紹介されていた症例は、15歳女児、足底の紅斑。全身症状良好、掻痒感、疼痛をわずかに訴える。付き添いの母親が心配して、「テレビで見たコウゲンナニナニショウコーグンとかではないですよね?」と不安を口に。
 筆者の先生(皮膚科)ベテランですが、一瞬診断がつかなかったそうです。


 この記事、この後もいくつかの症例を経験するうちに、共通する特徴から診断にたどり着いたと経緯を面白おかしく解説してくれていますが。。。

 実はわたし、最初の写真見てすぐわかっちゃいました。
 だって、昔何度も同じ症状で困ったことがあったから。

 「掻痒感、疼痛をわずか」となっているけど、記憶ではとても痛くて痒かったぁ。
 皆さん、経験ありますか?

   正解は「しもやけ」です。(誰です、水虫だろうって疑ったの。)

 そうか、みんな「しもやけ」という言葉は知っていても、防寒装備がしっかりした今どき、普通の暮らしではならないから、親も医者もピント来ないんですね。
 一つ間違えば「診断がつかないので自己免疫疾患の専門病院へ」なんて言われかねないのですね。

 私はやんちゃ坊主の年ごろを雪国で過ごしたので、よく足にしもやけこしらえました。長靴のなかに雪が入ったまま遊び続けるズボラっ子だったので、当然の結果ですが。お医者さんになる子は、そんなワイルドなことやってる暇無いですよね。

   昔は子供に当たり前だった「しもやけ」とか「青っぱな」とかほっぺたの「あかぎれ」とか、すっかり見なくなっちゃいましたね。
 「しもやけ」が「小児流行性暗赤色紅斑症」と間違われるようになるんだから、「青っぱな」や「あかぎれ」も初めて見る若いお医者さんに、たいそうな診断名付けられちゃうのかしら?

「鼻腔緑粘性滲出液症候群」とか「突発性顔面赤色糜爛」とか。
 お医者さんに行く前に、一度お爺ちゃん、お婆ちゃんに見てもらった方が良いかも。