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3/1 あぷりこっとつりーこぼれ話2014年03月01日 23:15

 はやいですねー。もう3月になっちゃいました。

 全然関係ないですが、ここ数日新聞テレビを賑わしているビットコインがわからない。
 誰も管理していないのに総量が決まっていて、リアル通貨とも換金できて。。。 なんで?新聞の解説読んでもさっぱりわかりません。だから今回のMt.Goxの破たんもさっぱりわかりません。なんでサイバー攻撃でビットコインだけでなく、現金まで消えてしまったのでしょう?
 世間の変化のスピードが速すぎて、ついていけなくなってきました。

 さてまた寒気の南下を誘う北からの高気圧の張り出しと、その縁に添うように発達する南岸低気圧で、関東甲信はまた雪になるらしいですね。
 先日の大雪は、バゲさまのコメントで軽井沢などで立ち往生した車がいることや、数日してようやく山梨や奥多摩や群馬や埼玉で暮らしにけた外れの被害が出ている様子を知りました。知らされないって、怖いですね。
 たかが雪、なれど雪。自然の力を侮っていては、命の危険に晒されることにもなりかねないので、どうぞ皆さんご注意ください。

 そんなこんなで、朝から小雨が降って気温の上がらない東京でしたが、あぷりこっとつりーは今日も元気に営業しましたよー。(威張ることじゃないですね。)
 朝11時、表にOPENの看板を出したら、ちょうどそこに女性の親子連れ様。たまたま絵本好きだったのか、看板出して1分で店を覗いて下さいまして、多分開店から来客の最短記録更新ではなかったかと思われます。
 娘さんは最近出版されたばかりのかわいい絵本2冊を選んで下さったばかりでなく、店を気に入ってたくさんの写真を撮っていって下さいました。 あー、こだわって店造りしてよかったぁーと思う瞬間です。

 看板犬たちもお客様が来るたびに期待を込めて大歓迎したのですが、今日は先週と打って変わって犬にはあまり関心をお持ちでない方ばかりだったようで、犬たちしょんぼりでした。
 「泣くな犬たちよ。曇る日もあれば照る日もある。明日を信じて金貨を探そう!」 

*今度、あぷりこっとつりーではレンタルボックスとレンタルスペースを始めてみようと思っています。何か販売してみたい作品をお持ちの方、ちょっとしたイベントをやってみたい方、お気軽にご相談下さい。

絵本紹介(73) たいせつなこと2014年03月02日 17:50

題名   : たいせつなこと
文    : マーガレット ワイズ ブラウン
絵    : レナード ワイスガード
訳    : 内田 也哉子
出版社 : フレーベル館

 今日ご紹介する絵本はアメリカで65年前に出版されて、日本語訳も出版から13年になる絵本ですので、どこかでご覧になったことのある本かもしれません。でも今でも衰えない人気で読み継がれている絵本です。

 たとえば、「スプーンってどんなもの?」って聞いたら、
 きっと、食べるときに使うもので、手でにぎれて、口の中にうまく収まって、たいらじゃなくて少しくぼんでいて、ちいさなシャベルみたいにいろいろなものをすくい取る。 と、いう答えが返ってくるかもしれません。
 でもスプーンにとって大切なのは、それを使うと上手にたべられる、ということ。

 たとえば、「ヒナギクはどんな花?」って聞いたら、
 きっと、白い花で、真ん中が黄色くて、長くてしろい花びらには蜂がちょこんとすわり、なんだかくすぐったいかおりがして。。。 と、一生懸命説明してくれるかもしれません。
 でもヒナギクにとって大切なのは、白であること。

 では、「あなたのことを教えて?」と尋ねられたら。。。
 あなたはフルネームを教えてくれるかもしれません。
 ニンジンが嫌いでチョコレートの大好きな女の子と話してくれるかもしれません。
 本当はもっと自信を持ちたいんだけど、いまはちょっとぉ と言いにくそうに答えてくれるかもしれません。
 あなたのお母さんは、「本当はいい子なのに友達が、」と泣くかもしれません。
 でもあなたにとって大切なのは、あなたがあなたであること なんです。

   日頃頑張りすぎちゃう私たち、ついつい自分の本当の気持ちや本当の姿を隠して、かっこつけちゃったりしますよね。
 あるいは自分の子供や後輩に期待をかけすぎて、あなたは本当はもっとできる子とか言っちゃったりもします。

  「わたしはあなたのありのままが好きなの。こわがらずにあなたのまま私の前にいて。」と語り掛けてくれるような、とても優しい絵本です。

 あーあ。最近言われてないなー、そんな優しい言葉。

ぐりとぐら展、観てきました。2014年03月03日 22:50

 今日の勤めは非番にしてもらえたので、午前中に母を見舞って、帰り道にちょっと気になっていた「ぐりとぐら展」を銀座松屋デパートで見てきました。


 ぐりとぐらは今年誕生からなんと50年!になるそうで、となると本当は自分たちもリアルタイムでお世話になっていてもおかしくない絵本のキャラクターです。
 でも幼稚園~小学校低学年の頃は、活字と無縁の野生少年(悪ガキとも言いますね、世間様では。)だったせいか、ぐりとぐらに出会った記憶はありません。

   初めてぐり・ぐらを知ったのはUshiさんが子供に買い与えた絵本を見てでした。
 確か「ぐりとぐらのおきゃくさま」でしたが、表紙の赤と青のマント姿の二匹がとても気に入って、翌年の子年の年賀状の図案にそのままパクらせてもらいました。どうせ子供の絵本のキャラなんて、みんな知らないだろうと。大ヒット作とは思いもせずに。。。
 今思出だすと冷や汗ものです。

 今日の「ぐりとぐら展」は2時くらいに出向いたのですが、入場券を求める列ができている盛況ぶりでした。
 展示会場に入ると、昨年渋谷で催されたレオ=レオニ展ほどではありませんが、それでも原画をお行儀よく順番に見ていく人の列がズラーッと。来場者のたぶん99%は女性で、20代真ん中のお嬢様たちから30代後半の若いママさん、そしてちょっと年配のおば様でした。
 せっかちで上背のある私の場合(実は2mあります。)皆さんの後ろから頭越しに原画を覗き込めるので、いつもの様にスイスイと見て回ってきました。

 山脇百合子さんの絵は、原画で見ること是非お勧めです。
 絵本でも可愛らしいあの絵は、少し黄ばんだケント紙の上で、印刷よりも何十倍も栄えていました。

 やさしい。あんなにも優しい絵を見たことがなかった。
 不覚にもちょっと目が潤みました。

 展示会場のパネルには、作者の中川さん、山脇さんのインタビュー記事なども紹介されていて、ぐり・ぐらの名前の由来や、なぜオレンジ色になったのかなど裏話もわかって、ぐり・ぐらへの親しみが一層湧きました。

   展示会の図画集(インタビュー記事や宮崎駿監督との対談も載っています)を求めてきましたので、興味あればご来店の際お茶でものみながらゆっくりと眺めていって下さい。

 展示会は東京は3月10日まで。その後7,8月に長島、9,10月に広島、来年2、3月名古屋、そして来年4月、5月伊丹だそうです。

申告の春、はじまりの春2014年03月04日 22:30

 昨年の6月に絵本屋を始めて、今回初めての確定申告の時期を迎えています。

 Ushiさんも私もいままで本格的に確定申告を経験したことがなかったのですが、自営業のノウハウ本を見たり、実家の手伝いでちょっとかじったりで、分かっているつもりになって「まーなんとかなるんじゃない」とのんびり構えてきました。

 いざ商品のデータベースや帳簿や領収書をあれこれ突き合わせて、Excelで出力して、はい、できた!
 Ushiさんが念のため税務署の無料相談に持って行ったら、この費目はこちらに移した方がいいとか、こことここと計算が合わないとか、散々ダメ出しされました。でも何回持って行っても嫌な顔されず、親切にアドバイスして貰えたそうで、回数を重ねるてようやく明日は提出できそうです。

 自営業って見た目ほど楽じゃないとは聞かされていましたが、ほんと申告一つとっても大変な作業ですね。
 おまけに私たちの場合、当分の赤字は覚悟と気楽に構えていますが、本当はいろいろな知恵と人脈とフットワークと胃痛で、生活できるだけの利益生み出していかなければならないのだから、全然ゆるくない。

 でも開業から7か月を振り返って、楽しいことがたくさんあったし、新鮮だし、面倒なことを差し引いても、思い切って開業してみてよかったと思っています。

 ど素人二人でとてもあぶなっかしい経営が続きますが、目指すところはお客様に楽しんでもらえて、自分たちも楽しんで、ちょっとだけ稼ぐことができる店造り。欲張って試行錯誤重ねていきます。金貨で一攫千金なんて、いったい誰が考えたの!
  
 いつも暖かく応援して下さる皆様に心から感謝申し上げ、これからも一層のご愛顧いただけますようお願い致します。

 あれ?会社の挨拶状みたいになっちゃった。

ちょっとカナダまで。2014年03月05日 23:55

 今日はちょっとカナダまで出かけていて、さっき帰ってきました。
 と、言っても赤坂のカナダ大使館ですけどね。

 今晩、今開催中の東京文芸フェスティバルのイベントの一つとして、邦題「どこいったん」と「ちがうねん」の二つの絵本の原作者と翻訳者のトークショーがカナダ大使館のホールで催されたので、見に行ってきました。


 「どこいったん」(原題 I Want My Hat Back)と「ちがうねん」(原題 This is Not My Hat)はカナダ人若手絵本作家のジョン・クラッセンさんが描いた絵本で、「ちがうねん」はアメリカでその年もっともすぐれた児童書に贈られるコルデコット賞を受賞したほど今売れています。

   どちらの絵本も、シャープなのに暖かみのあるシンプルな絵と、ごく短い単純な言葉の組み合わせですが、ワクワクしながら話の展開を追うような、絵本の王道作品に仕上がっています。

 ただでさえ面白いのに、ある日クレヨンハウスの担当者さんが、この絵本を関西弁にしちゃおうと考えて、大阪出身の絵本作家長谷川義史さんに白羽の矢を立てました。

 これが、大当たり。
 私、たまたまつい先日この2冊を発見して取り寄せているところですので、入荷次第このブログで紹介させていただきますが、まるで最初から関西弁の為に作られたように”ピタッ”とハマった!(と、個人的に思っています。)実に面白い。

 今日のイベントでも、「どこいってん」をクラッセンさんと長谷川さんが交互に読み聞かせるというコーナーがあったのですが、クラッセンさんの英語は「フフフ」程度の受けなのに、長谷川さんの関西弁は「がはは、どはは」の爆笑連発で、クラッセンさんちょっと嫉妬していました。

 この二冊には特別に長谷川さんの朗読CDつけたらバカ売れ間違いなし。関西弁って、ユーモアと、暖かみと、ちょっと自虐も入っていて、とってもホッとさせられますよね。
 ほんと、楽しかったです。

 あぷりこっとつりーになかなかおいでになれない、けど気になっちゃった皆さん、「どこいってん」と「ちがうねん」の試し読みはお近くの書店で。お買い上げは当店で。