http://apricot-tree.asablo.jp/blog/img/2013/06/17/29f71b.jpg

絵本紹介(192) バムとケロのおかいもの2015年05月06日 23:33

題名    : バムとケロのおかいもの
作     : 島田 ゆか
発行所  : 文渓堂

 今日のご紹介は、あぷりこっとつりー店主1号が個人的に大好きなシリーズの中の1冊です。
 主人公のバムとケロがとてもかわいいのと、画面をよーく注意して見ると、バム&ケロ周辺の友達や、ぬいぐるみなのか生き物なのか正体不明な仲間たちが予測不能な動きをしてくれています。
 読者にとっては宝探しのような絵本ですが、作者はたいへんだろうなぁといつも感心させられるシリーズなんです。


 犬(ブルテリア、たぶん)のバムと蛙(たぶん)のケロは仲良しで、一緒に暮らしています。でもその関係は不明です。友達にしては、いつもバムがケロの世話を甲斐甲斐しくしているので、疑似親子みたいな関係だと思われます。

 いつも寝坊すけのケロが、ある水曜日の朝珍しく早起きして、顔を洗って、牛乳をとって、コーヒーを入れて、朝食までつくってくれました。


 なぜかって?それは今日が月に一度のお買い物の日だからです。

   バムとケロ、それに友達のアヒルのかいちゃん、それから飛び入りのモグラたちも連れて(?)、市場に買い物に行きました。

 市場にはたくさんのお店が並んでいます。陶器屋さん、敷物屋さん、食器屋さん、生地屋さん。。。 ウサギの八百屋さんは新鮮な野菜がたくさんありますが、よく見るとかじった跡のある野菜も。。。 


 ハムスターのお店は品書きがあるのに、なんにも並んでいません。品書きにある手鏡とクルミを頼むと、ぱんぱんになったほお袋の奥の方からやっと出してきてくれました。


 いろいろ買物をして、おいしいお昼も食べて、最後にみんなで骨董屋さんに入って一つだけ好きな物を買うことにしました。


 ケロちゃんは底がぼこぼこのフライパンを見つけて、どうしても買うと言って譲らないので、仕方なく買って帰りました。

 翌朝、ケロちゃんは昨日買った底がぼこぼこのフライパンでカエル模様のパンケーキを作ってくれました。


 やんちゃ放題のケロちゃんなのに、決して怒らないバム。おいしいお菓子を作ってくれるし、友達みんな仲良しだし、子供にとっては夢の世界です。
 どの場面も丁寧に描かれていて、クスッと笑える仕掛けがあちこちに隠されているので、探すのも一つの楽しみで、けっこうはまりますよ。