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絵本紹介(11)2013年07月07日 13:40

 題名  : きっとみんなよろこぶよ!
 文   : ピーター スピアー
 絵   : ピーター スピアー
 訳   : 松川 真弓
 出版社: 評論社

 子供の頃、こんなことがしてみたかったなーという憧れを込めてのご紹介です。

 広い芝生の前庭と大きなガレージを持った二階建て家屋。裏庭には大きな樫の木がある、いかにもアメリカ東部って感じの家が舞台。

 おとうさんとおかあさんがお出かけしてしまった土曜日。3人の子供たちは言いつけ通り犬と猫に餌をあげて、ベッドメイクも済ませて、ベビーシッターがやってくるのを待ちます。

 でも、なぜかベビーシッターは来ませんでした。

 そして3人は、その朝おかあさんがおとうさんに、家の塗り替えを早く済ませて欲しいと催促していたことを知っていました。

 誰が言い出したわけでもないのですが、3人は自然とおとうさんを手伝って、家を塗り替えてあげることにしたのです。

 ガレージに行くと、たくさんの色のペンキが用意してありました。地下室にはもっといっぱいのペンキと刷毛が。
 梯子はガレージから、踏み台は台所からもってきました。

 そして、3人は好きな色のペンキを使って、思い思いに家を塗り始まます。
 壁を塗りました。屋根を塗りました。窓ガラスも塗りました。シャッターも塗りました。たくさん塗るので、ペンキの缶は途中でからっぽ。そうしたら別の色を使って続きをスイスイ。

 子供も犬も猫も梯子も踏み台も、みんなペンキまみれでやっとお家がきれいに塗りあがりました。

 さあ、今度はお片付け。

 梯子と踏み台は元の場所に。汚した洋服と刷毛と犬と猫は風呂場とキッチンで洗いました。
 ペンキの空き缶は家の前の道端に積み上げました。

 あとは、おとうさんとおかあさんが帰ってくるのを待つだけ。
 とってもきれいな色で華やかになったお家を見て、おとうさんとおかあさんは、きっとよろこぶにちがいない!こどもたちはわくわくしながら両親の帰りを持ちます。

 表紙の絵しかお届けできないのが残念ですが、ピーター スピアーは、塗り替えられた家をレインボーカラーでとてもきれいに描いていますし、何より子供たち、犬、猫の表情が豊で輝いて素敵です。

 大人の役に立ちたかった子供の頃の気持ちを思い出して、こんなお手伝いだったら子供の頃やりたかったなーとしみじみ憧れるお話です。もっとも、やられる側になったら、とんでもない話ですけれどね。

コメント

_ ミーコ ― 2013年07月07日 21:18

3兄妹が協力しあって夢中でペンキを塗る様子が目に浮かびます。大人でも子供でも、人って誰かに喜んでもらいたい、誰かの役に立ちたいっていう気持ちありますよね。それと、子供って大人の会話をすっごくよく聞いてるんですよね。きっと両親は帰ってきて家のあまりのカラフルさにビックリしそうですが、3人が一生懸命におとうさんの手伝いをしたんだねと褒めてあげるんだろうな〜。
日本ではなかなかちょっと考えられない大らかさがいいですね。
うん、子供ってしっかりしてるんです、大人が思ってる以上に。

_ apricot-tree ― 2013年07月07日 22:03

ミーコ様
 さすがです。ミーコ様のようなおおらかで子供を理解してくれる母親に育てられたら、子供は素直に明るく育ちますね。いたずらや失敗する時期なんてあっという間に通りすぎちゃう、大事にしてねと、若いお父さん、お母さんに教えてあげたいな。

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