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5/9 あぷりこっとつりーこぼれ話2015年05月09日 17:43

【Dogs Meet Artists】
 今日の作品は、食べ物を題材に中に人が隠れている絵を得意とされる、画家の出羽未典さんが描いて下さった看板犬たちです。
 いつもリアルなお菓子や野菜を描かれている画家さんだけに、素人が言うのもはばかられますが、デッサン力はさすがです。

 先週ご紹介した画家の出羽由紘さんとは双子の姉妹で、お二人励まし合い刺激し合って芸術活動を行われているそうです。傍に芸術を解ってくれる身内がいるって、心強いでしょうね。
 外見はとてもよく似ていらっしゃるお二人ですが、画風はそれぞれで、個性が際立っています。

 
(出羽由紘さんの作品、先週掲載の写真がひどすぎたので、もう一度。)

【わんちゃん大好き女の子】
 連休明けの土曜日。今日は裏原宿界隈、人影がまばらでした。
 こうなると、当然あぷりこっとつりーもお客様は寂しいものでした。

 そんななかで、今日最初のお客様は小学校1年生くらいの女の子とお母様。

 女の子はお店に入って来るなり看板犬に突進してきて、絵本にも雑貨にもほとんど興味がなさそうです。
 「わたし、わんちゃん大好きなの。」
 うん、うん、見てればわかるよ。

 せっかくたくさん触れ合いたいのに、看板犬の方は小さい子がちょっと苦手。女の子の手が届かない場所に逃げ込んで行こうとします。
 昔は全然平気だったのですが、ある日ちょっと犬の扱いに慣れていないお子さんに追い掛け回されて、すっかりトラウマになってしまったようです。

 こんな時は奥の手。女の子に犬のおやつを渡して、少しあげてもらいました。
 食べ物に目が無い(要するに、意地汚い)看板犬は、もう怖さをすっかり忘れて、女の子に突進。まんまと作戦に引っかかりおったぁ。

 お母様のお話しでは、以前ワンちゃんを飼っていて、下のお子さんが生まれたので、落ち着くまでワンちゃんを実家にあずかって貰っているのだとか。 そのワンちゃんはとても母性が強くて、まだ小さかった女の子を守り慈しんでくれたのだそうです。
 その思い出があるから、わんちゃん大好きなんだね。

 お母様に促されて一度は帰った女の子でしたが、3時間くらいして、どうしてももう一度ということで戻ってきました。

 ワンちゃんと遊びたくなったら、またいつでも戻っておいで。

 今日も来客低調でショックを隠せませんが、自転車ではないので先週みたいにワープする心配はありません。電車を乗り過ごさないように注意しよっと。

絵本紹介(192) バムとケロのおかいもの2015年05月06日 23:33

題名    : バムとケロのおかいもの
作     : 島田 ゆか
発行所  : 文渓堂

 今日のご紹介は、あぷりこっとつりー店主1号が個人的に大好きなシリーズの中の1冊です。
 主人公のバムとケロがとてもかわいいのと、画面をよーく注意して見ると、バム&ケロ周辺の友達や、ぬいぐるみなのか生き物なのか正体不明な仲間たちが予測不能な動きをしてくれています。
 読者にとっては宝探しのような絵本ですが、作者はたいへんだろうなぁといつも感心させられるシリーズなんです。


 犬(ブルテリア、たぶん)のバムと蛙(たぶん)のケロは仲良しで、一緒に暮らしています。でもその関係は不明です。友達にしては、いつもバムがケロの世話を甲斐甲斐しくしているので、疑似親子みたいな関係だと思われます。

 いつも寝坊すけのケロが、ある水曜日の朝珍しく早起きして、顔を洗って、牛乳をとって、コーヒーを入れて、朝食までつくってくれました。


 なぜかって?それは今日が月に一度のお買い物の日だからです。

   バムとケロ、それに友達のアヒルのかいちゃん、それから飛び入りのモグラたちも連れて(?)、市場に買い物に行きました。

 市場にはたくさんのお店が並んでいます。陶器屋さん、敷物屋さん、食器屋さん、生地屋さん。。。 ウサギの八百屋さんは新鮮な野菜がたくさんありますが、よく見るとかじった跡のある野菜も。。。 


 ハムスターのお店は品書きがあるのに、なんにも並んでいません。品書きにある手鏡とクルミを頼むと、ぱんぱんになったほお袋の奥の方からやっと出してきてくれました。


 いろいろ買物をして、おいしいお昼も食べて、最後にみんなで骨董屋さんに入って一つだけ好きな物を買うことにしました。


 ケロちゃんは底がぼこぼこのフライパンを見つけて、どうしても買うと言って譲らないので、仕方なく買って帰りました。

 翌朝、ケロちゃんは昨日買った底がぼこぼこのフライパンでカエル模様のパンケーキを作ってくれました。


 やんちゃ放題のケロちゃんなのに、決して怒らないバム。おいしいお菓子を作ってくれるし、友達みんな仲良しだし、子供にとっては夢の世界です。
 どの場面も丁寧に描かれていて、クスッと笑える仕掛けがあちこちに隠されているので、探すのも一つの楽しみで、けっこうはまりますよ。

絵本紹介(191) どうする ジョージ!2015年05月03日 23:24

題名    : どうする ジョージ!
作     : クリス ホートン
訳     : 木坂 涼
発行所  : BL出版

 今回ご紹介する絵本は、ロンドンで活躍するイラストレーター、クリス ホートンの最新の絵本です。デザイン性の高いシンプルでドラマチックな色使いがとてもおしゃれな絵本です。


 外出するハリスは、犬のジョージに言いました。
 「ちょっとでかけてくるけど、るすのあいだ ひとりで いいこにしていられるかい?」


 「もちろん」とジョージはこたえて心の中で思いました。
 「ぼくは いつでも いいこだよ。 いいこじゃなかったことなんて あったかな」

 ハリスが出かけてしまうと、ジョージは台所でケーキを見つけます。
 「ぼくは いいこにしてるっていったな。 いったけど、おいしそうだな。。。」


 どうするジョージ! まさか食べないよね?

 えーーーっ! たべちゃうの~~~?


 おや、ジョージが猫をみつけました。
 「ぼくは いいこにしてるっていったな。 いったけど ねこを みると おいかけたくなっちゃうんだ。。。。」

 どうする ジョージ! でも、がまんするんだよね?

 えーーーっ! おいかけちゃうの~~~?


 いいこにしてると言ったのに、ケーキは全部食べちゃったし、猫を追いかけて部屋をめちゃくちゃにしちゃうし、花を見ると掘っちゃうし。

 帰ってきたハリスは家の中を見てビックリ。

 ハリスががっかりしたのを見て反省したジョージは、ハリスと出かけたお散歩では、ケーキを見ても、花をみても、猫をみても、我慢して通り過ぎました。

   そして、ジョージにとって一番ワクワクするゴミ箱の前までやってきました。
 さあ、 どうする ジョージ。 どうする ジョージ!!

 だめって言われると、ついついやりたくなっちゃうんですよね~。
 それって、犬だって、人だってみんな同じですよね。
 我慢できるかどうかは、約束したヒトとの信頼がカギになりますね。
 頭ごなしにダメと抑えつけるんじゃなくて、あの人が悲しむからやめておこうと思って貰えるようになりたいですね。

5/2 あぷりこっとつりーこぼれ話2015年05月02日 23:59

【Dogs Meet Artists】
 横浜在住の画家さん、出羽由紘(でわゆひろ)さんに描いて貰った看板犬です。
 いつもとても暖かな色使いで身近なものを曲線で表現している出羽由紘さん。クレヨンを使って柔らかなタッチでワンコたちを画面に遊ばせて下さいました。背景も店主のリクエストを取り入れて黄色系に。見ていると看板犬たちが子犬のころから今までの楽しかった日々が心に蘇ってきて幸せになります。
 (写真が極めて下手で済みません。)
  
【連休】
 大型連休後半スタートの今日、東京地方は朝から良いお天気で、気温はすでに夏の朝。その後もぐんぐん上がり続けたので、あぷりこっとつりーでは今年始めて冷房を入れてしまいました。

 それにしても大型連休、店までの道中、リュックを背負ったお子さんとお父さんが手をつないで歩いていたり、お孫さんとおじいさん、おばあさんの組み合わせでお出かけ途中だったり、日頃と違った家族での時間の使い方が垣間見えて微笑ましかったです。

 さて店の方は。。。
 天気の良い連休初日なので、自然を目指して遠出の方が多いだろうなと予想はしていましたが、正直お客様の入りは壊滅状態でした。

 お客様に甘えることを何よりの楽しみにしている看板犬も、今日はほとんど出番なし。せっかくわんわんと存在をアピールしても、残念ながら気づいて貰えなかったね。

【不思議体験】
 帰路不思議な体験をしました。

 看板犬を自転車に乗せて通い慣れた道を走っていて、帰宅ルートでいちばん長くて急な上り坂の手前まで到達したことは覚えているのですが、はっと気づいたときは既に坂を上り切ってしばらく走った地点でした。 距離にして300m位、時間にすると2分くらいかな?坂に向かって一度下ったことも、電動アシストでもちょっときつい長い坂を登ったことも、全く記憶にないんです。
 記憶だけではなくて足にも疲労感が無くて、なんか坂をショートカットしたみたいな感覚でした。

 こ、これはもしや、瞬間移動?

 お客様が少なくて意気消沈しながら走っていたので、ついうっかり自転車が光速を超えてしまってワープしてしまったのでは!?
 (決して居眠り運転ではありませんってば。)

絵本紹介(190) ぶたのしあわせ2015年04月30日 23:48

題名    : ぶたのしあわせ
作     : ヘレン・オクセンバリー
訳     : 矢川 澄子
発行所  : 文化出版局

 今日の絵本はジョン・バーニンガムの奥さんで、自身もたくさんの絵本を手掛けたヘレン・オクセンバリーの1970年代の絵本です。40年以上前のお話しですが、テーマは今でも新鮮です。


   2匹の憂鬱なブタの夫婦、おくさんのベルタとだんなさんのボリスのお話しです。

 2匹のブタは退屈して年中愚痴ばかり。

 餌はたっぷり、豚小屋はほかほか、農園はひろびろ、ひんやりしたどろんこ、昼寝もおしゃべりも好きなだけできる。
 だけどこのままじゃつまらないので、お金やいろいろなものを手に入れて、思いのままの暮らしをしなきゃ、幸せじゃない。


 そんなある日、ボリスがどろんこの中から宝石がざくざくつまった小箱を掘り出したので、2匹は大喜び。

 小箱を持って街に出かけて、銀行で宝石をお金に換えて、服に車に家まで即決で買いそろえてしまいました。


 そして憧れの生活を始めてみましたが、しばらくすると外出先で車が故障してボリスはへとへと。車を置いて歩いて家に帰ると、キッチンの調理器具も故障してベルタも大変。

 それから後、良くないことが次々続いて、とうとう2匹は我慢できなくなって、服も車も家もみんな捨てて裸一貫農場に逃げ戻りました。

 どろんこにぬくぬく寝床に気兼ねの無い生活。これこそ本物のブタの暮らしです。二人は草に寝転んで幸せに眠りました。

 自分が幸せな時は案外自覚できないものですよね。隣の芝生が青く見えて移ってみたら、それまでの自分がいかに幸せだったか初めて気づいて、だけど手遅れで。。。あとは転落の人生が待っていた! とかよく聞きますよね。
 恋愛にも同じことが言えそうなので、家移りに憧れる方はちょっとまったですよ。