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絵本紹介(127) きつねのかみさま2014年09月14日 23:15

題名   : きつねのかみさま
作     : あまんきみこ
絵     : 酒井 駒子
発行所  : ポプラ社

 今日ご紹介の絵本は、お子さん向けのファンタジーですが、あまんきみこさんの優しい視線の物語と、酒井駒子さんの柔らかい絵が、とてもマッチしていて、個人的に大好きな絵本です。

   弟のけんちゃんと公園遊んでいたりさちゃんは、うっかり縄跳びのひもを忘れてきてしまいました。
 お家でおやつを食べながらそれを思い出したりさちゃんは、けんちゃんを連れて急いで公園に戻りました。  でも変です。
 忘れたはずの場所に、縄跳びのひもがありません。


 辺りをさがしていると、風に乗って、遠くから子供たちの楽しく遊ぶ声が聞こえてきました。

 二人は声のする方へ、林の奥へどんどん進んでいくと、ひゃあ。子狐が縄跳びをしているんです。二人は樹の陰に隠れて、しばらくきつねの縄跳びをみていました。

 「おおなみこなみ ぐるっとまわって きつねの め」

 でも子ぎつねたち、すぐに尻尾に縄をひっかけてしまって、へたくそです。
 けんちゃんが思わず笑ったら、子ぎつねたちに見つかってしまいました。

 すると、こぎつねたちはりえちゃんとけんちゃんを、縄跳びにさそってくれました。

「尻尾をもっと背中にくっつけるようにしてみたら」。りえちゃんがそう教えてあげると、子ぎつねたちは上手に跳べるようになりました。
 子ぎつねたちと楽しく遊んだ、りえちゃんとけんちゃん。

 でも、ちょっと待って。
 りえちゃんの縄跳びのひもは、どこ行ったのでしょう?
 きつねのかみさまって、いったい誰のことなのでしょう?
物語のクライマックスは、優しい気持ちが溢れています。


 酒井さんが絵を描かれた絵本、どれも好きなのですが、特にこの「きつねのかみさま」に描かれた子供たちと、子ぎつねたちが愛くるしくて、大好きなんです。物語もとても素敵でとてもさわやかです。機会あったら、是非一度読んでみてください。
 もちろん、あぷりこっとつりーにも在庫ありまーす。