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今年もカリン2014年11月07日 23:59

 毎週1時間だけ英語を使った雑談に付き合って貰っている、カナダ人のイアンさんが、今年も勤務先の学校の庭になったカリンを3個持ってきてくれました。

 イアンさんの話によると、カリンの木は30m位のすごい高さらしく、その木によじ登ってわざわざ取ってきてくれたカリンなので、無駄にするわけにいきません。
 そこで今年はカリン酒とカリンの砂糖煮(ジャム?)作りに挑戦してみました。

①カリン酒。
用意した材料
   カリン中1個 350gくらい
   氷砂糖    200g(甘い方が好きなので、砂糖多めです。)
   焼酎     500mL

   カリンの実はとても固い(昨年は苦労しました)ので、電子レンジで1分ほど過熱してから、出刃包丁を使ってカットしました。

 クックパドで見つけたレシピに従って、カリン酒には皮も芯も種もそのまま、カリンの実を数ミリにスライスして

 瓶の中に入れて、氷砂糖と焼酎を入れてみましたが、お酒が足りない。

そこでとりあえず家にあった、山崎12年を足して、なんとか仕込み終了です。(梅酒もウイスキーで作るとおいしいですよ。)

3か月くらいしたら、飲めるようになるみたいです。

②カリン砂糖煮
用意した材料
   カリン中1個+小1個 合計500gくらい
   砂糖  300g
   水    400mL
   ブランデー 大匙1

 カリンをまたレンジでチンして柔らかくしてから、出刃包丁でイチョウにスライスしていきます。今度は実の中心にある種と芯は、リンゴみたいに取りました。昨年は皮も剥いたのですが、なんでも皮のところにペクチンがあるそうなので、今年は残しました。
 イチョウにスライスしたカリンと、砂糖と水を鍋に入れて、蓋をして、弱火でコトコトと煮ました。
 煮始めて30分、黄色かった果肉が、オレンジ色に。


 煮始めて1時間、オレンジ色は赤味を帯びて濃い色に。
 1時間半、ほとんど煮詰まって、シロップはペクチンの為かとろとろです。ブランデーをヒト匙落としてちょっと加熱してから火を止めて、瓶詰して出来上がり。

 カリンの砂糖煮。カリンの果肉はちょうど固めの洋ナシのような歯ごたえ、甘酸っぱくて、微かに渋味を感じます。プレーンのヨーグルトに入れると、おいしくて健康にもいいんです、たぶん。

やっとカリンを始末できてほっとしていたら、今日またイアンさんから、あと80個くらい収穫できたんだけどいらない?って聞かれちゃいました。 もらってあげなきゃだめかなぁ?

裏原食べログ(8) 店名は小さいけど料理は大きい定食屋さん2014年08月26日 23:15

(写真は食べログに投稿された”湘南の宇宙”さん撮影より拝借)

 昨日は久しぶりに涼しい日だったので、午前中にUshiさんと一緒にあぷりこっとつりーの大掃除を行いました。
 普段なかなかできないすす払いやフローリングのワックスがけを終えてみると、ちょうどお昼時。

 午後に信濃町に用事があったUshiさんと、千駄ヶ谷駅目指して、途中中学の同級生がやっている定食屋さんで昼ごはんを食べることにしました。

 店の名前は「ありんこ」http://tabelog.com/tokyo/A1306/A130601/13056339/
 裏原と言うよりは千駄ヶ谷に近いのですが、周辺は個性的なブティック、雑貨屋、ギャラリー、洒落たカフェなどが集まって、ちょっと雰囲気の良いエリアです。

 
(写真は食べログに投稿された”湘南の宇宙”さん撮影より拝借)

そんな中で、外観は決して目立つわけではない「ありんこ」ですが、お昼のピークを過ぎた時間に訪ねたにも関わらず、店内はお客さんがいっぱいで、私たちが席に着いた後も、常連さんらしいお客さんが次々やってきていました。すごい人気店です。

 カウンターの中では元同級生の渋ーいマスターと、愛想の良い奥さんが忙しそうに、でも丁寧に料理を作っていて、常連さんはそんな二人の手元を期待を込めて覗き込んでいました。

 私は「一口カツ定食」、Ushiさんは「さんまの開き定食」をお願いしたのですが、最初にこんがりおいしそうに焼けたさんまがやってきました。  それを見たUshiさん、、旨そうな焼け具合につられて、まだご飯が運ばれて来ていないのに、さんまをむしゃむしゃ食べ始めてしまいました。
 「こら、やめなさい!はずかしい!」と言いながら、本当は旨そうなさんまの焼け具合に止まらなくなった唾液を、のどを鳴らさないように密かに飲み込むのに苦心しました。

 そのあとすぐに、やってきました我が一口カツ。
 わたし、結構とんかつ屋さん入るのですが、ありんこさんの一口カツは、とんかつ屋さんよりも1.5倍くらいボリューミー。しかしお値段はとんかつ屋さんの20%オフくらいで、お得感満載。
 肝心の味は。。。最高! 肉が柔らかいし、衣はぱりぱりだし。ウンマイ。

 もっと驚いたのが、味噌汁の絶妙なうまさ。ちょっと甘味のある味噌が使われて、余所の店では決して味わったことのないオリジナルな味。揚げ物とのコンビネーション抜群でした。

 この前の同窓会の時、この店の常連の同級生がマスターに、「真面目に仕込みに時間かけすぎだよ。あれじゃ儲け少ないでしょ。」と言っていた意味に納得でした。

 店内も料理も写真撮り忘れたので、後でネットで検索したら、口コミの紹介が出てくる出てくる。皆絶賛。芸能人さんにもファンがいるんですね。いままで来れなくて済みません。

 中学の時から硬派で男気のマスターの人柄と、お客さんに笑顔で声掛けする奥さんの気さくさが、沢山のリピーターさんを生み出す秘訣ですね。また寄らせてもらいまーす。

花梨の砂糖煮2013年11月09日 23:34

 昨日カナダ人のイアンさんから貰って、水で煮始めた花梨の果肉。
 保温の良い土鍋で沸騰と保温を繰り返すこと2時間、だいぶ黄色っぽく、柔らかくなりました。
 夜も遅くなってしまったので、昨晩はここまで。
 今日は砂糖で味付けして、もっと柔らかくなるまで煮込むつもりでした。

 朝、ちょっと風邪気味で喉がいたかったので、花梨の煮汁飲んでみたんですが。。。死にました。
 えぐいというか、渋いというか、苦いというか。とにかくめちゃまずい! でも、ショック療法でしょうか?風邪っぽかったのは気が付いたら消えてました。もしかして、良薬は口に苦しってやつですか?

 このまま砂糖足して煮込んでも、苦みがきっと残ると思われたので、煮汁を一度全部捨てて、柔らかくなった果肉を水で洗って、改めて少量の水と適当量の砂糖を加えて煮ること30分。
 もういちど煮汁をなめてみると、まだ苦い!
 もったいないけど砂糖の入った煮汁をもう一度捨てて、白ワインと砂糖を入れて煮てみることにしました。

 白ワインと砂糖を入れて、しばらく沸騰させてから火を止めて、余熱で果肉に味をしみこませると、苦みがまだ少し残るものの、鮮やかなオレンジ色のきれいな花梨の砂糖煮の出来上がり。



 さっそくプレーンヨーグルトと一緒に食べてみたところ、
 うーん、梨のようで、リンゴのようで、どちらとも違う不思議な食感。
 味も、酸味と苦みを包み込んだ甘味であるせいか、舌の上に張り付くような不思議な味で、似ているもの使って説明しようのない味です。

 イアンさんが言う通り、今まで経験したことの無い味と食感でしたが、今のところ癖になりそうというほどではなく、残念ながら特に感動とまではいきませんでした。(覚めてるのかなぁ?)
 食べた後に舌にえぐ味か苦みかが残って、結構しつこいので、苦い味苦手な方にはお勧め難しいところです。

 でも今回、イアンさんが夢中で話してくれなかったら、きっと一生花梨を調理してみることなんかなかったと思うので、楽しい経験に感謝です。  ちょっと苦くて不思議な食べ物だけど、せっかくのイアンさんからのおすそ分けなので、しばらくは朝食にヨーグルトと一緒に大事に食べよーっと。

1981焼き鳥パーティー2013年08月30日 22:19

 昨日久しぶりに台所に立ちましたが、学生時代は自炊生活で、そういえばときどき同級生にも変な物食わせていたなぁと、懐かしく思い出しました。

 大学では、動物学という浮世離れした学問の入り口にいまして、同級生と一つの部屋を与えられて、連日朝から晩までラットの組織標本を顕微鏡で覗いてはスケッチしていた時期があります。(組織標本というのは、いろいろな臓器や器官を1mmより薄くスライスして、ガラス板の上に張り付けて、染料で染めたものです。)

 ラットの組織観察が終わりに近づいた頃、今度は課題として、各自ラット以外の動物を一種類解剖して、組織標本を作って観察したレポートを提出しろというのが出されました。
 
 ラット以外の動物と言ったって、いきなりクマつかまえるわけには行かないし、さてどうしようと困っていると、農学部の友人からタイミングよく「ヒヨコいらない?」と聞かれました。雌雄選別の実習に使ったヒヨコの貰い手を探しているとか。
 渡りに船で、解剖したいから1羽くれと頼んだら、できるだけたくさんさばきたかったヤツはとぼけて5羽も私たちの教室に餌と一緒に置いていきました。

 とりあえず課題の為に1羽には犠牲になってもらいましたが、さて残り4羽どうしよう。同級生に聞いても、「いらない。」

 子供の頃、何度か夜店でヒヨコを買ってもらって、でも大概一晩か二晩で死んでしまったので、どうせ長生きはしないだろうと、4羽そのまま教室で飼うことにしました。
 ただ、私がいた大学はとても寒い街にあって、季節は真冬。
 ついかわいそうに思って、下宿から自分が使っていた足温器を持ち込んで、暖房が切れた夜でも凍えないように温めてやりました。

 それが功を奏したのか、ヒヨコは1羽も欠けることなく、すくすくと育ってしまいました。が、さすが浮世離れした動物学を志す集団だけあって、始めは教室でヒヨコを飼っていることに同級生始め周囲はおもしろがって、教室の管理者の教官もニヤニヤしながら黙認してくれました。始めは。。。

 そのまま1週間経ち、2週間が過ぎ、あれっ、なんか羽根が白くなってきた。 あれっ、なんか頭に赤いの生えてきた。 で、どんどんオンドリらしくなって行きます。 
 時々小屋代わりにしていた段ボール箱から脱走して教室を駆け回り、女子学生の筆箱に糞をタレ、だんだん周囲からひんしゅくを買い始めました。
 神聖な(?)講義の最中にも、ピーピーとかクォックォッとか鳴くようになって、教官からも何とかしろ視線、で、万事休す。

 それで私が考え抜いて出した結論は、仕方ない、喰っちまおう!

 もちろん、自分になついてくれているひな鳥の命を奪うのが楽しいはずはないのですが、でもヒトとニワトリの関係はそういうものと自分に言い聞かせて、4羽一気に絞めました。
 続いて、昔親から聞いたニワトリのさばき方を思い出しながら、血を抜いて、羽根をむしって、肉にして。
 
 ここまで加工すると教室から逃げていた女子学生も戻ってきたので、骨付き肉はポトフに、胸肉や皮や内臓は焼き鳥みたいにして、皆に振舞いました。(教室には泊り込めるように炊事場が備わっていたんです。)

 噂と匂いにつられて、上級生や教官も集まってきて、いつの間にか大宴会へと発展。おかげで後々まで、教室でニワトリ飼って焼き鳥を振舞った変な学生がいたと、語り継がれる羽目になってしまいました。
 
 まったく、みんなおいしいところだけはちゃんと持っていくんだから。
 三十数年前の冷や汗ものの思い出です。

 他にもいろいろ実験動物食べてみましたが、その話はまたいつか。

とろりんカレー2013年08月29日 23:57

 今朝Ushiさんが、[今日はいつもより遅くなるから、夕食はとろりんカレー。」と宣言して仕事に出かけていきました。

 「とろりんカレー」 たぶん初めて聞きますよね。

 実はUshiさん実家に秘伝の、安くて速い便利ごはん。誰が名付けたのか、カレー粉やスパイスは使わないけど、カレーライスの様に皿に盛ったごはんにとろりっとした餡をかけて、スプーンで食べるから、たぶん「とろりんカレー」。 説明だけ聞くと、中華飯? だけど、全然違うものです。

   昔彼女の実家では、給料日前の定番料理だったとか。
 でも、結構うまくて私も子供も大好き。
 帰りが遅いUshiさんに代わって、作ったことないけど、またオジサンが大胆で適当にこさえちゃいますよ!

 えーたぶん、まず鍋に油敷いて、ニンニク、つぎにみじん切りの玉ねぎを強火で炒めます。

ニンニク、タマネギを炒める


 玉ねぎにだいたい火が通ったら、ひき肉(ブタ)を入れて、肉の色が変わるまで炒めます。たぶん。

ひき肉


 肉の色が変わったら中火にして、塩と胡椒で下味付け。しばらく味をなじませたら、日本酒をちょっと入れてアルコールが飛ぶまで加熱。(いいのかな?) 

 
塩、コショウで下味を


アルコールの匂いがしなくなったら細かく切ったニンジンと水を加えて、中火で5分くらい煮込みます。
本当はこの時セロリを入れると味が良くなるのですが、残念。今日はセロリが冷蔵庫にありませんでした。で、セロリとお友達の乾燥パセリを気持ちだけパラパラしてみました。

   沸騰してくるとアクが出るので、気になる場合はできるだけ取ってあげます。

 今度は、サイコロ程度に細かく切ったジャガイモを鍋のなかに。細かく切ることで熱の通りを良くして、仕上がりを早めます。(たぶん)
  5分くらい煮込んだら、塩と少し醤油を足して味を調えて、最後に水で溶いた片栗粉をまんべんなく散らして入れて、また5分くらい加熱でとろみをつけます。

しばらく煮込む


 台所不慣れなオジサンでも、作り始めから40分で食べられる状態になりました。

完成品


 ちょうど帰ってきたUshiさんと早速味わうと、うんうまい!と自画自賛。

 「おお、ちゃんととろりんカレーじゃん。」と感動する私。
 「この料理でどうやって味はずすわけ?」と冷やかにUshiさん。
 そ、そりゃぁそーですけどね。。。 初めて作ったんだからさー。

   ひき肉、玉ねぎ、ジャガイモがあればOKの安くて簡単なとろりんカレー。夕食作りが面倒になった時、お勧めの一品です。