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12/17 あぷりこっとつりー こぼれ話2016年12月17日 23:57

 ちょっと寒かった今日の東京地方。 クリスマスシーズンの影響か、久しぶりに来店者が回復した1日になりました。

【ずっと気になってたんです】
 本日最初のお客様は女性お二人連れ。
 ワンコのお出迎えに感激して下さり、雑貨も「カワイイー」を連発して下さいました。
 レジの際、「今まで何回か店の前を通って、ずっと気になってたんですぅ。思い切って入ってみてよかったぁ。また来ますね♥」
 気に入っていただけて何よりでしたが、もっと早く思い切ってほしかったなぁ。

【Uターン】
 クリスマスが関係しているのかわかりませんが、原宿界隈また外国からの観光客が多くなった印象です。
 あぷりこっとつりーの入り口には人が通ると反応するセンサー&チャイムを付けているのですが、今日はチャイムが鳴ってもお客様の姿は現れないケースが多かったです。玄関のモニターカメラで見ていると、外国人観光客がいったんは玄関まで入るのですが、店舗が2階をわかると回れ右して戻ってしまうケースが目立ちました。
 限りある時間で原宿の面白そうな店をハシゴするつもりでしょうから、ちょっと冷やかしで覗いた店が2階だとわかると、わざわざ階段上ってまで見てみようとは思わないんでしょうね。
 そこを是非!出会いが待ってますよー。

【あーラーメンが。。。】
 昼前にはあんまりお客様が入らないあぷりこっとつりー。
 早めに昼飯を済ませておけば、まず来客をぶつからないのですが、たまーに昼飯と来客が鉢合わせすることがあります。すると食べるのを中断して、ときには食べかけのスパゲッティーを冷蔵庫にしまって(他にお客様の眼につかない場所がないもので。。。カチカチになりますが。)、接客をします。
 今日もちょーどインスタントラーメンを作り終えたタイミングで来客。
 伸びたインスタントラーメン程まずいものはない。仕方なくお客様に背を向けて、ハフハフ言いながら急いで平らげました。
 熱くて拷問のようでした。

【クリスマス仕様】
 あぷりこっとつりー、すっかりクリスマス仕様です。
 庭に生えているヒイラギの葉で、Ushiさんがクリスマスリースを手作りしました。



 大事な人への贈り物をお探しの方も、お一人クリスマスの自分への御褒美をお過ごしの方も、よかったら覗いてみてください。

絵本紹介(293) ちいさいねずみ2016年12月11日 22:11

題名   : ちいさいねずみ
作    : さとう わきこ
発行所 : 偕成社

 今日ご紹介するのは、お月さまをチーズと思ってしまった小さなねずみのお話です。相手はお月様。追いかけても追いかけても捕まえられません。でも、前向きな明るさを無くさなかったちいさいねずみ。ついつい応援したくなっちゃいました。


 家の角からちいさいねずみがお月さんに向かって言いました。
 「お月さん、あんた、チーズでしょ。」
 お月さんはなにも応えず笑っているだけでした。

 「お月さん、あたしとってもお腹が空いて眠れないわ。ちょっぴりでいいからかじらせて。」

   お月さんが家の屋根の端っこにひっかかって「うん」とうなづいたように感じたちいさいねずみは、大急ぎで屋根に登りました。けれどお月さんはもっと高いところで笑っています。
 ちいさいねずみはがっかりしました。

 次の夜、ちいさなネズミはお月さんに梯子を架けようとしましたが、梯子は重くて動かせません。

 雨の日が続いて、次に夜空を見上げた時は、三日月さんが浮かんでいるだけです。それでもちいさなねずみは物置の隅っこで木の根をかじりながらお月さんを待ちました。


 雨上がりの空に、久しぶりにお月さんが姿を現しました。ちいさなねずみは欅の木に登ったり、煙突の上に登ったり、山のてっぺんに行ってみたり、お月さんを追いかけ続けましたが、お月さんは捕まってくれませんでした。


 でも、そんなちいさなねずみの生活にうれしい変化が訪れます。


 この絵本の作者が言いたかったことなのかはわかりませんが、ちいさなねずみのいつでも前向きで明日を信じる姿が大好きです。そして前を向いていたからお月さんはかじれなかったけど、かわりに素晴らしいものを手に入れます。
 人生って、捨てたものじゃないですよね。

12/10 あぷりこっとつりーこぼれ話2016年12月10日 23:59

 先週は店を休ませていただいて、クリスマスシーズンのヨーロッパに出かけてきました。
 ここ数年はドイツを巡っていたので、今回はパリを拠点に電車で地方に出かけてみました。

【初日】 羽田を昼前に出発して約12時間。日本と7時間の時差のあるパリには夕方4時くらいに到着です。今回も機中まったく眠れなかったので、ホテルに着いたらバタンキュー。活動は次の日からになりました。

【2日目】 前日パリで空港まで迎えに来てくれた現地係員さんの助言に従って、パリサンラザール駅から電車で1.5時間くらいのノルマンディーのルーアンまで出かけて見ました。
 駅で鉄道のインフォメーションに「あの、ルーアンまで行きたいんですが?」
   「え?どこ」
 「ルーアン」
 「?」
 仕方なくガイドブックの地図の綴りを示すと、「あー、ル(ロワ)アンね(ルーではなくてルの後にロとワが軽く含まれてアンと続く感じの発音)」  「切符は2階に上がって左側の28番線近くに売り場があるから。日本から?コンニチワァ」
 切符売り場で「ル(ロワ)アンまで、今日中に往復で2枚」。今度は一発で通じました。
 電車はインターシティーという快速急行みたいな列車で、あんまり乗りごこちはよくありませんでした。
 ルーアンはセーヌ川沿いの歴史のある街で、旧市街には木組みの家や、ゴシック調の大聖堂がありました。

 木組みの家が残るルーアン旧市街


 ルーアンのシンボル大時計のある通り


 大きくてフレームに収まりきらなかった大聖堂


私は珍しい雑貨や古本屋さん、Ushiさんは焼き物やさんやチョコレート屋さんを探して小さな街中を歩き回って、チョコレートは大収穫、それ以外は空振りでした。
 2日目の夜はパリに戻ってツアーに付属していたセーヌ川ディナークルーズ。パリは5度目ですが、実はちゃんとレストランで夕食を食べたことが一度も無いので、まぁ1回くらいディナーも良いかと参加したのですが。。。最悪。狭い船内にぎゅうぎゅうに詰め込まれて、日本人だからとぜんぜん知らない人と相席にされるは、料理は遅いは、よっぽど窓辺じゃなければ景色もあんまり見えないわで、わざわざ高いお金を払って行くものではない!と言うのが感想でした。

 ディナークルーズ船の中から見たエッフェル塔。東京タワーの方が好きだな。


【3日目】 パリ北駅からユーロスターという新幹線みたいな列車でロンドンへ。イギリスがシェンゲン協定に入っていないので、駅で出国、入国審査がありました。

ロンドンに着いたユーロスター
 だいたい2.5時間でロンドン セントパンクラス駅に到着。なんだか人であふれかえっていて、地下鉄の券売機も行列。1日券を買っていざロンドン観光へ。計画ではノッティングヒルのポートベロ―骨董市に行こうかと思っていましたが、機中の映画でたまたまやっていた「ノッティングヒルの恋人」を見て方向転換。セントパンクラス近くのエンジェル駅から少し歩いたカムデン骨董市を覗いてみました。結構マニアックな品物が集まっていて、見て回るのは楽しいのですが、ちょっとあぷりこっとつりーには似合わない物ばかりで、また空振りでした。
 その後、バッキンガム宮殿、ビックベン、タワーブリッジと超有名どころを巡りながら、途中クリスマス市を覗いて廻りましたが、う~ん、不発でした。

 赤いダブルデッカーが走る市街。まさにロンドン!


 中学の教科書に出てきて「大ベン」と訳して失笑されたビッグベン。オマエのせいで笑われたんだぞ!


 テムズ川沿いをずーっと歩いてたどり着いたロンドン橋からタワーブリッジを臨む。タワーブリッジの名前をロンドンブリッジだと勘違いしてたどり着いてみれば、目標はまだまだ彼方。心折れて遠景で妥協しました。


本場のフィッシュアンドチップ。本場もやっぱりマズイ!グリーンピースが一番おいしかったです。
 それにしてもロンドン、どこを回ってもすんごい人、人、人。フランス語やスペイン語なんかが飛び交っていたので、大陸からの観光客がたーくさんやってきていたみたいでした。

【4日目】 パリ東駅から中世の街がそのまま残るというプロヴァンという街へ。フランスの南の方にあるプロバンス地方とは別物で、綴りは違うのですが、発音は同じみたい。ホテルのコンシェルジェに列車の時刻表調べてもらうのに、プロバンス地方と勘違いされたりしました。
 電車は2日目に乗ったインターシティーより一段落ちるトランジレンという急行みたいな列車で1時間20分。途中から単線になって景色は畑ばかりの田舎町でした。
 到着したのはトイレも無い駅員一人の小さな駅。そこから中世の街並みまでは歩いて20分くらい。冬の時期に電車で来るもの好きは私とUshiさんくらいで、おまけに日曜日で途中通過した街の店はことごとくお休み。昼飯にありつけるかなぁと心配しながら坂を登っていくと、丘の上に中世のまんまの家並みが現れてくれました。

おとぎ話で出て来た中世の騎士が馬で飛び出してきそうな城郭。いざ、開門!  


 街並みも古い家がしっかり保存されて、人がちゃんと暮らしていました。


 民家の地下室を改造した本屋さん。石造りでアーチ形の天井がカッコイイ!
 オフシーズンという事で、ほとんどの土産物屋が休みか14時-17時が営業時間で、ここでも珍しい雑貨探しはとん挫することになりました。でもそんな街に奇跡的に本屋さんがあって、しかも中世の家屋の地下空間を店舗としているすんごい趣の本屋さん。かっこよかったぁ。いつかあぷりこっとつりーを建て替えることがあったら(120%ありませんが)、あんなかっこいい造りにしてみたいなぁ。

 夜、クリスマス飾りが施されたシャンゼリゼ通りへ。


両側の歩道はクリスマス市の屋台がずらっと並んでいました。すんごい人込みで、とっとと退散しました。
【5日目】 パリ滞在最終日。夕方のお迎えまで絵本購入と土産物購入でサンジェルマンデュプレ界隈へ。ちょうど2016年のバケットコンクール1位のパン屋さんもその周辺なので、まずはバケットを買いに。有名店でもバケットは1本1€、安いですねぇ。味は。。。これなら日本のバゲットも負けてない。2013年か2014年に1番だったアベスのパン屋さんの方がもっともっとおいしかったなぁ。
 それからスーパーで職場へのお土産探し。今回はちょっとかわったところで小さなオイルサーディンの缶詰とチョコレートにしました。  サンジェルマンデュプレから歩いてサンミッシェル近くの本屋まで。そこで少し値引きされた絵本から数冊見繕って購入してみました。今回はオールフランス語絵本になってしまいました。

【機内】 今回も往復で8本映画を見てしまいました。今話題の「君の名は」もありましたが、感想としては。。。残念ながら大ヒットの理由がわかりませんでした。その他邦画では、
「後妻業の女」(単純におもしろかったです。)
「せとうつみ」(二人の高校生が、放課後川べりでダラダラしゃべって時間を潰す、ただそれだけのシーンが続くのですが、かなり面白かったです。今旬の菅田将暉の演技がうまかった。)
「ルドルフとイッパイアッテナ」(CGの猫たちがカワイすぎる点を差し引いても、けっこう大人も見られる映画でした。)
洋画はチョイスしたもので目ぼしい作品がありませんでした。

 そんな感じのヨーロッパ旅行で、持ち帰った雑貨、絵本少ないのですが、良かったら覗いてみてくださーい。

絵本紹介(292) 白いソニア2016年11月27日 22:58

題名   : 白いソニア
作     : 渕上サトリーノ
絵     : さわたりしげお
発行所  : 自由国民社

 今日ご紹介する絵本は犬のお話。黒毛のラブラドールが哀しみで白毛に変わってしまった実話に基づいたお話。発行当初はメディアで話題になったそうですので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。


 真っ黒な毛色のラブラドールの子犬が貰われてきました。
 小さくて弱弱しくて、でも元気いっぱいのつややか真っ黒なその子は、ソニアと名付けられました。


 みるみるうちに大きくなったソニア。
 いつの間にか、ソニアの世話は何から何までお父さんの仕事になりました。

 仕事で疲れ切って帰宅しても、飛びかかるソニアの愛情を全身で受け止めて、遊んであげました。
 ソニアとお父さん。二人だけの長い長い時間は、雨の日も風の日も毎日続きました。
 楽しいことも、悲しいことも、うれしいことも、つらいことも、二人だけで話し合っていたのかもしれません。


 でも、ある冬の夕ぐれ、お父さんは突然倒れました。
 何度も何度も病院に行き、検査をして、病院から戻ってこない日が少しずつ多くなっていきました。

 ソニアはお父さんの帰りを通りが一番よく見える場所に横になって待って、病院から戻って来たお父さんにそっと寄り添いました。


 何度も入院と退院を繰り返すお父さん。ソニアとの散歩の機会はすっかり減ってしまいました。それでも天気が良い日は、お父さんはソニアとお互いいたわり合いながらゆっくりと出かけて行きました。

 やがて病院から戻れなくなって、せがむソニアをお父さんの病室の連れて行った次の日、お父さんは星になりました。

 その日から日に日に食事が出来なくなって、元気がなくなって、痩せていったソニア。
 ソニアの体に少しずつ雪が降り積もるように白い場所が現れ、やがて真っ白になりました。



最愛のお父さんと分かれてしまったソニア。体が弱って、真っ白になって、どうなってしまうのだろうと心配になります。後日談では何とか元気を取り戻して、お父さんが亡くなってから10年、白いラブラドールとして家族に愛されて穏やかに暮らしたそうです。

絵本紹介(291) ライオン1頭2016年11月20日 22:17

題名   : ライオン1頭
文     : ケイティ コットン
序文   : ヴァージニア マッケンナ
絵     : スティーブン ヲルトン
訳     : 木坂諒、岩城義人
発行所  : BL出版

 今日ご紹介する絵本は、百聞は一見に如かず。是非図書館ででも見て頂きたい絵本です。でかい!緻密!ど迫力! 数絵本の形式をとっていますが、絵本というより絶滅の危機にある動物たちの図鑑みたいです。木炭で描かれたモノトーンのライオン、ゴリラ、キリン、トラ、ゾウ、エチオピアオオカミ、ペンギン、ウミガメ、コンゴウインコ、シマウマ 、息遣いが伝わって来そうな暖かい絵に魅了されます。それぞれの生態について解説があるのもうれしい点です。1冊税抜き¥2,500とちょっと高いのが玉にキズですが、インテリアとしてもけっこうイケテルと思いますよ。