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絵本紹介(231) ちょっとだけ2015年09月27日 22:48

題名    : ちょっとだけ
作     : 瀧村有子
絵     : 鈴木永子
発行所  : 福音館書店

 今日ご紹介する絵本、有名な絵本ですのでご存じの方多いと思いますが、とてもかわいくて胸キュンなお話しなので、敢えて。


 なっちゃんのおうちにあかちゃんがやってきました。
 なっちゃんは おねえちゃんになりました。

 おかいものにいくとき、なっちゃんはママとてをつなごうとしました。
 でも、ママはあかちゃんをだっこしているので てをつなげません。
 なっちゃんは ママのスカートを ”ちょっとだけ” つかんであるきました。


 のどがかわいたので牛乳をついでもらおうとおもったら、ママはあかちゃんのミルク作りで忙しそうです。
 なっちゃんははじめて自分で牛乳をコップに入れようとしました。
 重くて難しかったけど、やっとのことで”ちょっとだけ”入れることができました。

 なっちゃんは今までママに助けて貰っていたことでも、ママが赤ちゃんの世話で忙しそうにしているのを見て、なんでも自分で頑張りました。

 パジャマを着るのは指が痛くなったけど、ママがやってくれるのを見ていたので、”ちょっとだけ”成功しました。


   朝、髪の毛を結ぶのもママがやってくれるのを見ていたので、”ちょっとだけ”成功しました。

 公園で仲良しのふみちゃんに会った時、ふみちゃんのママに「あかちゃんって かわいいでしょう?」と聞かれて、なっちゃんは”ちょっとだけ”うなずきました。


 公園から帰ってなむくなったなっちゃんは、ママに頼みます。
 「ママ、”ちょっとだけ”だっこして。。。


 するとママは、
 「ちょっとだけ?」
 「”ちょっとだけ”じゃなくて いっぱい だっこしたいんですけど いいですか?」

 なっちゃんは ママの においを いっぱい かぎながら、いっぱい だっこしてもらいました。

 そのあいだ あかちゃんに”ちょっとだけ”がまんしてもらいました。

 ちいさい子なのに、あかちゃんで忙しいママの手を煩わせないようにと一生懸命考える気持ちが伝わって、切なくなるお話ですね。
 子供って、大人が予想する以上に気を使って自分で何とかしようとするときがありますよね。子供が背伸びした行いで失敗したとき、頭ごなしでしからないで、なぜ?と理由を聞いてあげること大切かもしれません。子供なりに守ろうとしたものがあるのかもしれませんよ。

 この絵本で女の子の気持ちが切なくて、娘をギュッとしようとしたら「なにすんだ、この変態オヤジ」と毒づかれました。ひどい。。。 お子さんをギュッとできる時期は、案外短いものですよ。

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