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でも、タダはちと怖い2014年08月11日 23:58

 今日、Yahooの検索エンジンを使っていて、画面でちらちらする「遺伝子検査」の広告に気を取られました。
 そう言えば、なんか前から見かけたかなぁと思って中身をみたら、遺伝子検査のモニター募集で、5000人のゲノム解析を無料でやりますよと言うお知らせでした。しかも、今回の募集は第二弾の様子。

 えーっ、ゲノム! 5000人分!

 ゲノム解析と言うのは、個人の遺伝子の全配列を読みとこうとする作業のことです。

 今までもネット上で遺伝子検査サービスの広告を良く見かけましたが、あれはSNIP検査と言って、体質や病気とのかかわりが深そうだ分かっている場所をピンポイントで調べる検査でした、

 ところが、Yahooヘルスケア社はあなたの遺伝子まるまる残さず調べましょう!と言っているのです。

 人のゲノムは、1990年から世界的プロジェクトとしてたくさんの研究施設が参加して、13年の時間を費やして初めて完全解析されました。
 たった10年前くらいにそれくらい時間と費用のかかった作業を、一解析業者が5000人分をあっと言う間に片付けてしまう、しかも自腹で、そんな時代になっていたのね。

 新しい科学技術についていけなくなったオジサンとしては、驚愕の事実ですが、それにも増して今回この事業主体が、IT企業のYahoo系列会社であることです。

 確か、DeNAも明日から遺伝子解析サービスをスタートさせるはず。

 遺伝子情報はもはや生物学や医学だけの世界から飛び出して、産業情報としての値打ちがかなり大きくなってきたのでしょう。
 たくさんの遺伝子情報が集まれば、ビッグデータとして医薬品開発や健康産業のマーケティングに重要なツールになっていくので、IT企業はできるだけ大量の遺伝子情報を集めようとし始めたのかなと思います。

 タダで自分の遺伝情報を調べて貰えて、これから心配になる病気のリスクが、あらかじめ分かったりするのは助かるような気がします。でも先日のベネッセの事件ように、いつ自分のデータが知らないところで売り買いされるかもしれない。
 ものがものだけに、ちょっと怖いですね。

 こんなに早い技術の進歩は、本当に人に幸福をもたらすのかな?
 100年後の歴史書を読んでみたい、そんな思いの一日でした。

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