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11/9あぷりこっとつりー こぼれ話2013年11月10日 11:21

裏原宿の絵本屋「あぷりこっとつりー」入り口
 昨日のあぷりこっとつりー、今にも雨が降り出しそうな寒い1日でしたが、たくさんのお客様に来て頂けました。

 面白い出会いもありましたので、ちょっとご紹介。

 まず1件目。
 午後になって、歳の頃わたしと同じくらいとお見受けするカメラを首からぶら下げた男性の方がおひとりでご来店。
 しばらく店の中を見て回られた後、「ここは写真撮影だめですか?」と。 すかさず、「どうぞどうぞ、お好きなだけ。」とお応えすると何枚か写真を撮られて、雑貨1点お買い上げ下さいました。
 お支払いの際に、「カフェもやっているんですか?」とお聞きになったので、「いや営業はしていませんが、お茶くらいならすぐお出しできますよ。」とお誘いしてみると、「じゃお言葉に甘えて。」
 お茶を飲んでいただきながらしばらくお話をしたら、この男性、ご自身でシャドウボックス・アートをなさっていて、タブレットに入った作品をいくつか見せて下さいました。
 不勉強でシャドウボックス・アートという芸術知らなかったのですが、イラストの下絵の上に紙を貼り重ねて、イラストに三次元の広がりを持たせる手技のことでした。素敵なイラストに陰影が出来て、とてもカッコイイ。
 それから今、ドールハウス作りにも凝り始めているとのお話で、Ushiさんが目を輝かせて聞いていました。
 最後にお名刺をいただいたので、夜にURLを拝見したら、ありがたいことにうちの店をご紹介いただいていました。http://ameblo.jp/shadowbox-an/
 正直なところ、大出血しながら店を開いていますが、こういう出会いがあると、あーよかったなーと思えます。このご縁、続いていきますように。

 2つ目
 夕方に看板犬たちのプチ散歩から戻ると、店の前に女性の影。
 出窓にかざったクマの絵本読み聞かせ人形の写真を撮ってくれています。
 うれしくなって近づくと、あら、外国の方。
 「アー、ゴキョウミ アーリマスカァ?」
 "I Love it!"
「ソレェ、ワタシ ツックリマシタァ。 ヨカッタラ ミセ ミテッテ クダサイ プリーズ。」
 "Oh , thank you."

怪しげなオジサンが怪しげな言葉で誘ったのに、隣のバナナチップスさんに入っていたパートナーの男性を誘って店に入ってきてくれました。(バナナチップスさん、ゴメンナサイ)
 そして二人でヒソヒソ楽しそうに話しながら、店を見回ってくれて、なんと「シバ犬のチャイ」という絵本をお買い上げ下さいました。
 一応、「アー ナカミハァ ニホンゴ OK デスカァ?」と聞いたのですが、"No problem."

 日本にお住いの方かと思い聞いてみると、パリから観光で来られたとか。どうりで女性も男性もさりげなくファッショナブルで、女性なんか小顔でとても可愛らしかったぁ。 ついにクマ人形、パリのモード誌を飾る日も近いのかぁ?

 3つ目
 閉店の時間が近づいてから、中年の女性おひとりご来店。
 近くにご親戚の家があるので、よく裏原を散歩されるそうで、まだ開店半年のあぷりこっとつりーに初めて気づかれたとのこと。
 「Someday いつか」という絵本をご購入いただき、「私だって、まだ夢見ていいかなぁと思って。」と。
 そうです、そうです。人生、まだまだこれから。一花も二花も咲かせていきましょうよ。

 ちょっとご紹介のつもりが、長々になっちゃいました。
 皆さま、ご来店ありがとうございました!

絵本紹介(45)クリスマスのおくりもの2013年11月10日 15:55

題名   : クリスマスのおくりもの 文    : ジョン・バーニンガム
絵    : ジョン・バーニンガム
訳    : 長田弘
出版社 : ほるぷ出版

 前回の絵本紹介ではさむがりのサンタさんが、クリスマス・イヴの晩、ぶつぶつ文句を言いながら一生懸命プレゼントを配るお話をご紹介しました。
 今回はちょうどその後、もしサンタさんが配り忘れのプレゼントに気が付いたらというお話です。

 クリスマス・イヴの夜、サンタのおじいさんとトナカイは、世界中の子供たちにプレゼントを配って、クタクタになって家に戻ってきました。

 家に帰り着くと、一頭のトナカイが具合が悪くなったので、サンタおじいさんはトナカイたちを暖かいベッドで先に休ませました。


 さあ、サンタおじいさんがやっと休む時間。パジャマに着替えてベッドに潜り込もうとして、ドキッ。 大きな袋の中にまだ1個プレゼントが残っていたではありませんか。


 しかもそのプレゼントは、遠いロリー・ポリー山の頂上の家に住む、とても貧しい家の男の子宛でした。もしサンタさんからのプレゼントが届かなければ、男の子にはプレゼントが1個も無いことになってしまいます。

 どうしても今晩中に男の子にプレゼントを届けなければならないサンタおじいさん。でもトナカイは疲れ切って寝てしまっています。
 パジャマの上にサンタの衣装を着こんだおじいさん。たった一人で真冬の夜に、ロリー・ポリー山を目指して歩き始めました。
 途中で運よく自家用飛行機を持っている人に出会ったので、事情を話して飛行機でロリー・ポリー山の近くまで送ってもらうことになりました。

 やれやれ、これで一安心。クリスマス・イヴの夜の間にプレゼントが届けられると思ってのもつかの間、ひどい雪に行く手を阻まれて、飛行機は不時着してしまいました。


さあ、サンタのおじいさんは貧しい男の子にプレゼントを渡すことはできるのでしょうか。
 想定外の出来事ばかりが起きて、サンタのおじいさんを邪魔します。
でも見かけによらずサンタおじいさん、簡単にはあきらめませんよぉ。

 ジョン・バーニンガムのとぼけた絵が、サンタおじいさんのやさしさを引き立てて、プレゼントが一層大切に感じられるお話しです。