apricot-tree blog

　自宅で朝日新聞を購読しています。

　とくにこだわりがあってと言うわけではなく、セリーグの某常勝球団にうんざりなので、その親会社新聞は避けたかったくらいの理由です。

　でも（今はどうか知りませんが）たしか日本で一番売れている新聞のはずなのに、最近の体たらくは目に余っていました。
　一見厚さは昔通りなのに、あっという間にほとんどの記事が読めてしまって、えっもうおしまい？　そう思ってよく見ると、とにかく広告だらけ。全体の半分くらいが広告かもしれません。
　おまけに記事に迫力がない。本気で掘り下げて問題提起する気があるの？読者なめてんの？と感じてしまって、ばからしいからもう購読やめようかなぁと時々思わされます。

　そんな中数少ない楽しみなコラム「CM天気図」著者のコラムニスト天野祐吉さんが日曜日に急逝されてしまいました。

　いつも軽快な文章やコメントにちりばめられたユーモアと弱者への思いやり、そして権力をするどく批判する目は、自分の胸にモヤモヤと立ち込めたまだ形にならない不安や不満を、一時すっきりさせてくれたので、大好きな方でした。

　先週の水曜日に「やっぱうまいこというなぁー。」と感心してコラムを読み終えた記憶も新しいうちに接した訃報。お会いしたこともないのに師を失ったようなショックを受けました。
　
　亡くなってからの追悼記事で知りましたが、コラムの鮮度を大事にしたいと書き貯めはされず、しかし一度も穴をあけることなく1132回の連載を続けられたとか。
　益々尊敬してしまいます。

　昨日の天声人語で記者が、もう洒脱な天野さんのコラムに触れくことができなくなった喪失感を「あまロス」と表現していました。
　
　うまい言い方をしたものです。　
　当分の間はそんな寂しさと頼りなさを感じながら、こんな法案を成立させてしまって、天野さんならなんて嘆くんだろうなぁと考えちゃいそうです。

　天野さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。