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新宿駅2013年10月15日 23:03

 つい先日のことですが、JR新宿駅のホームで電車の進入に備えて黄色線の内側に下がってボウッしていたところ、目の前を腰の高さでスーッと移動していく影がありました。

 なんだ?と思って視線を移すと、ホームの端ギリギリを車いすを走らせていく若い女性の後ろ姿が目に入りました。
 
 車いすの片方の車輪とホーム端の間隔は、多分わずか10cm。しかも
もう後ろから電車が迫っている。
 見た瞬間「危ない!」と鳥肌が立ちましたが、車いすを操っている女性は自信があるのか、動じることなくスピードを落とさず車いすを滑らせて行きました。

 ご本人は慣れているのかもしれませんが、見ている方は心臓に悪い。 もし車いすに気が付かない誰かと接触したら、そのままホームに転落してしまう端ギリギリを、なにも電車が入ってくるタイミングで走らなくてもよさそうなものを。 しばらく車いすの女性の非常識に腹が立ちました。

 でもよく考えると、最近の新宿駅のホーム、なぜかいつも混雑していてとても歩きづらさを感じていたことが思い出されました。 かつて、同じホームを通学で毎日のように使っていて、今ほど混雑していた記憶が無いのですが。

 ・昔より人が増えた? 昔と今と東京の人口はあんまり変わっていないから、それはなさそう。
 ・電車の待ち時間が長くなった? 結構つぎつぎやってくるので、昔と変わっていないと思うのですが。
 ・昇降口が一部エスカレーターになった? たしかに電車から降りた人がなかなかホームから掃けない。でも電車を待つ人だけでもホームはいっぱい。
 ・ホームの障害物が増えた? なんか以前より売店や自販機は増えたような。
 ・電車を待つ行列つくりが下手になった? それはあるかも。昔より行列が間延びしているような。
 ・人の動きが複雑になった? スマホやゲームに夢中な人は、のったり歩いていたり、急にたちどまったり。

 いわゆる健常者の自分でもホームを移動するのに苦労して、結局ホームの端ギリギリを通路代わりにしてしまうこと、結構あります。車いすだからと言って、いつも駅員さんの手を煩わせたり、都合の良い場所への移動をあきらめたりしなければならない理由はないですね。 誰にも遠慮せず身軽に動きたいこともありますよね。

 JRにはいろいろな人が安全に使えるようにホームを改良したり、ひとの流れを誘導するシステム考えたり、ホームからの転落を防ぐ防護柵を作ったり、一刻もはやく対応して欲しいですが、たぶんどれも時間とお金がかかる。
 
 とりあえず今できることは、一人ひとりが他人を思いやる気持ちを持って、通行を妨げないように気配りして電車を待つことなのでしょうね。

 車いすでの移動がホーム端ギリギリしかできないような怖い状況でパラリンピックを迎えたら、おもてなしが台無しですよ。