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絵本紹介(210) ペンギンゴコロ2015年07月12日 22:13

題名    : ペンギンゴコロ
作      : さかざき ちはる
発行所   : 文渓堂

 今日ご紹介する絵本は、大人の読者を意識して作られた絵本です(たぶん)。 絵は白と黒とときどきグレーと、とてもシンプル。文もお話というよりもエッセイ。作者の思いが語られたエッセイ。
 自分の心をペンギンに例えて、斬新な視点から分析していますが、それが的を射ていて面白い絵本です。


 わたしのココロはペンギンの形をしている

 ペンギンなのでもちろん白と黒にぬりわけられている
 (白い部分はプラスのエネルギーの未来が、黒い部分はマイナスのエネルギーの過去がストックされている)


 ペンギンが前向きの日は楽しい計画がいくつもうかんでにっこりしてします。

 うしろむきの日は自分がちっぽけなつまらないものに思えて悲しい


 わたしが小さかったころペンギンも小さかった
 わがままでさみしがりゃでいつもおなかをすかせていた
 がまんすること泣かないことひとりでいることをおぼえて
 わたしとペンギンはともに大きくなった


 と、思っていた
 でもたまごにもどってしまうなんて

 もういちど始めよう

 わたしのペンギンが迷子になったとき
 あなたがさがしにきてくれた


 そして南極点をおしえてくれた
 迷ったときは南極点にもどって考えるんだ


 なるほど。心には白い部分と黒い部分があったのか。
 だから安定しないのね。
  でも、黒かった部分も歳を取ると髪の毛と同じで色が抜けて白くなるのよ。だから年寄りは物に簡単には動じないのかもね。