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絵本紹介(201) かさ2015年06月07日 23:01

題名     : かさ
作      : 太田 大八
発行所   : 文研出版

 今日の絵本は1975年初版ですが、今でも根強い人気の絵本です。  ほとんどモノクロの絵だけで言葉は一言も無い絵本なのですが、それがかえって時代を超えてヒトの想像力を掻き立てるのかもしれません。


 雨の日、赤い傘をさした女の子が雨靴をはいて、黒くて長い傘を持ってどこかに歩いて行きます。


 住宅街の公園の横を通り過ぎて、池で鴨の親子を見つけて、すれ違った同級生にバイバイと手を振って、女の子はどこかに向かいました。


 線路に架かった陸橋を渡って、ケーキ屋さんの前でしばらくお菓子に見とれて。。。


 それから大きな車通りの歩道橋を渡ったら、街がだんだんにぎやかになってきました。デパートかな?世界の人形展のディスプレイにしばらく見とれてから、女の子がやってきたのは駅でした。


 傘を持って出なかったおとうさんをお迎えに来たんですね。


   電車から降りて来たおとうさんに傘を渡して、二人並んで帰り道。女の子へのご褒美かな?おとうさんがケーキ屋さんに立ち寄ってなにか買ってくれました。よかったねー。


 きっとお家ではおかあさんがおいしいご飯を用意して二人の帰りを待っているのでしょうね。

 暖かい家庭の臭いがして、なんかほっとする絵本です。
 私自身は経験がありませんが、昔は傘を持って誰かを駅まで迎えに行く話は普通に耳にしたように思います。アニメのサザエさんでもよく出て来たし。
 最近は奥さんが携帯で呼び出されて駅まで車でお迎えが一般的ですかね。情緒がありませんねぇ。
 だいたい子供が迎えに行ける時間におとうさん帰って来られないし、変な人が多いから子供一人でお使い出せませんしね。  あーあ。世の中本当に進歩したのでしょうかねぇ?