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絵本紹介(156) つえつきばあさん2014年12月26日 23:42

題名   : つえつきばあさん
作     : スズキコージ
発行所  : ビリケン出版

 とても力強い絵の個性的で、自然体な絵本を出しているスズキコージさん。そのスズキコージさんの絵本の中で思わず旅心をくすぐられてしまう絵本、ご紹介します。

   あるごきげんな日、山の奥の牛小屋のとびらがギィと開いて、頭に赤いスカーフをかぶった、杖突ばあさんがひとり出てきました。


 杖突ばあさんが隣のヤギ小屋に入ってしばらくすると、ギィと扉が開いて今度は、杖突婆さんが二人出てきました。


 杖突婆さんたちがつぎつぎ村の家を回ると、一人、また一人と杖突ばあさんが増えていきます。

 そして杖突婆さんたちは、皆で馬車に乗って広場に向かいます。
 他の村からも杖突ばあさんたちが集まってきます。
 楽団もやってきます。

 そして、広場では大勢の杖突ばあさんたちのつえつきおどりが始まるのです。


   物語としては、単純で単調で、なんの教訓も、感動も、もちろんオチもないのですが、それが妙にリアルで不思議な世界です。
 世界のどこかで、今年も静かに杖突ばあさんたちの祭りが行われていそうです。そんな祭り、見てみたい!どんな音楽かな?どんなステップかな?屋台はでるのかな?じいさんはお呼びでないのかな?想像が膨らみます。
 杖突ばあさんがたくさん暮らしている山の奥、行ってみたい!でも目撃してしまったら、しばらくうなされそう。。。

   (以前”ダーウィンガ来た”で見た、大潮の日に森から海岸に産卵に集まって来る、大量のアカテガニを思い出しました。)