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絵本紹介(152) サンタクロースとあったよる2014年12月14日 23:59

題名   : サンタクロースとあったよる
詩     : クレメント クラーク ムーア
絵     : ホリー ホビー
訳     : 二宮 由紀子
発行所  : BL出版

 この季節、どうしてもクリスマス関連の絵本のご紹介になってしまいます。今回ご紹介の絵本は、先月発行されたばかりの、クリスマス向け最新の絵本です。
 が、題材になった詩は、もう200年も前に書かれたクレメント・クラーク・ムーアのThe Night Before Chrismasという、サンタクロースのイメージに大きく影響したと言われてる詩です。この詩に、二匹の子豚が主人公のトゥートとパドルシリーズで有名な、ホリー・ホビーが絵をつけた絵本です。
 クレメント・クラーク・ムーアの詩は他にもたくさんの絵本作家が絵本にしていて、競作という観点でも面白い作品です。
(参照:昨年12/23のブログhttp://apricot-tree.asablo.jp/blog/2013/12/23/)

 (物語は、パパの視点で語られます。)
  クリスマス・イヴ
  もう誰もがねむりにつくころ
  まどのそとは とてもしずかで

  だいじょうぶだよ ぼくたちの えんとつのしたの だんろのそばには
  ちゃんと くつしたが ならんでつるされている

  こどもたちは あたたかなもうふのなかで   あまいプラムやアーモンドのおかしの ゆめをみている   おや あのおとは・・・・・にわ?それとも・・・・
    ぼくは とびおきて まどをひらいた
(そのとき、原詩には登場しない小さな赤ちゃんもベッドを抜け出して、一部始終を目撃します。)

  そらには・・・・

  ねえ しんじられるかい?
  8とうのトナカイにひかれて はしる ちいさなそり

     ほら きこえる
  てんじょうから ひびいているのは
  たしかに トナカイたちのはねまわる ひづめのおと


  そして
  だんろから とびだしてきたのは サンタクロース


 昔から何百回と見たり聞いたりしてきた、イヴの夜の定番のお話しなのに、それでもやっぱりワクワクしますね。そして欧米の暖炉がある大きな家に、今でも憧れてしまいます。
 幼いころ、よその家みたいにクリスマスプレゼントが欲しいと言ったら、親に「うちはキリスト教じゃないから、あんなの関係ないの」と一蹴されてとても悲しかったこと覚えています。多分貧しくてプレゼントどころではなかったのだとは思いますが。。。他に言い方があったでしょうに。
 小さな夢を壊すと、こういうヒネタ人間が出来上がる一例です。