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絵本紹介(151) プレゼントの木2014年12月07日 22:18

題名    : プレゼントの木
作     : いもとようこ
発行所  : 金の星社

 竹内まりやの歌ではないですが、クリスマスが今年もやってきます。 そこで、今日はクリスマスにちなんだ新しい絵本をご紹介します。


 アメリカにはクリスマスの時期になると、デパートやスーパーマーケットなど、あちらこちらにGiving Tree(援助の木)が飾られます。まずしくてプレゼントをもらえない子供たちが、ほしいものを書いた手づくりオーナメントをツリーにつるし、プレゼントをしたいものをプレゼントしてあげる。。。 という習慣です。(前書きより)

 もうすぐクリスマス!
 まちはにぎやかな音楽が流れて、たくさんのプレゼントを抱えた家族がデパートから出てきます。

 ワニの家族がプレゼントをいっぱい買ってデパートから出て来ると、プレゼントの木を見つけました。ワニのパパはさっそくプレゼントをすることにして、おサルのオーナメントを手にとりました。

 おサルのオーナメントの裏には
   とし 9さい
   なまえ もんち
   ほしいもの サッカーボール
 と書いてありました。
 ワニのパパはデパートに戻ってサッカーボールを買って来て、プレゼントの木の下に置きました。

 次にねこばあちゃんはたぬきのオーナメントを取って、ぽんこちゃんにかわいいタヌキのぬいぐるみを買いました。そしてそのぬいぐるみをプレゼントの木の下に置きました。

 こうして次から次にオーナメントは外されてプレゼントの木の下はプレゼントでいっぱいになりました。

 おやぁ、ウサギのオーナメントがたった一つだけ残ってしまいましたね。

   くまの親子がプレゼントの木のそばを通り過ぎようとしたとき、くまのぼうやがたった一つ残ったオーナメントに気が付いて、プレゼントをしてあげてと頼みました。
 でもたくさんのプレゼントを既に買ってしまったくまの両親は、また今度と言って取り合ってくれません。

 それでも気になって仕方がないくまのぼうやは、お金も無いのに、一人でオーナメントを取ってみました。


 するとそのオーナメントの裏には、
    とし 5さい
    なまえ みみ
    ほしいもの ともだち
 と書かれていました。

 それを見たくまのぼうやは。。。



   心が温かくなる素敵なお話ですね。

 でも現実には、 Giving Treeのような助け合いの精神があるアメリカで、なぜ1%の富裕層に富のほとんどが集中してしまっているのでしょう。 なぜ黒人が警官に殺害される事件が頻発して、人種差別に抗議するデモが続いているのでしょう。
 もはや対岸の火事では済まされない矛盾。クリスマスの時期こそ、深く考えてみたいですね。

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