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映画の日2014年12月02日 22:15

 昨日、12月1日は映画の日。
 普通1800円する料金が、\1000になる日なので、ちょっと気になっていた「滝を見に行く」という映画を、新宿武蔵野館で見てきました。

 サブタイトルが、「7人のおばちゃん、山で迷う」。まさにそのサブタイトルが表す内容以上でも以下でもありません。
 気軽な紅葉見物と温泉一泊のつもりで集まったおばちゃんたちが、ダメなツアーガイドに山中で置き去りにされて、山からの脱出を試みるも、道に迷って野宿してしまう、ただそれだけを追いかけた映画でした。

 しかも7人のおばちゃん全員が、今までTVや映画で全く見たことのない、素人と小劇団員ばかりで、とりわけ美人が選ばれているわけでもなく、一言でいえば大変地味なキャストでした。

 でも、ちょっと面白かった。おばちゃんたちが、どんどん余計な見栄やしがらみを取り払って、素直になっていく、可愛くなっていく。おばちゃん魅力満載です。
 日本の女性は政治屋のオッサンに言われなくても、とっくに輝いていますね。

 年齢も、いでたちもバラバラ。ツアーに参加した目的も、気晴らし、写真撮影、探鳥、温泉、それにツアーをプレゼントされたので仕方なく、と、バラバラな7人。最初は互いに警戒し合って、手探りあり、懐柔あり、摩擦あり。

 それが道に迷って野宿を覚悟してからは、運命共同体として見事に結束。あーだこうだと言いながらも、いつの間にかちゃんと役割分担して、サバイバル体制を整えて、やがてはキャンプファイヤー的なゆとりで”遭難”を楽しんでしまう。
 翌朝も、きっと来てくれるはずの捜索隊を待って、全員で少女に帰ったように外遊びを楽しんでしまう。
 待ちくたびれたら、今度は勇猛果敢な小隊となって、自力で脱出ルートを探しに出かける。

 有名な女優さんが一人もいないことで、リアリティ度が高くて、ありそうだよなー、そうなるよなーと妙に納得させられてしまいました。

 ただ、7人それぞれが、なにがしかのわけあり人生を背負っていそうな匂いを漂わせるのに、ドラマや映画でよくあるオムニバスな種明かしはほとんどされなくて、結局あの人のあの表情はなんだったのか。。。と、いろいろ気になる後味でした。(そこがかえって、うるさくなくて、不自然にならなくてよかったのかもしれません。)

 ところが、ありました!種明かし。

 この映画の公式ホームページに行ってみると、それぞれのおばちゃんのキャラクターが、実に詳細に具体的に設定されていました。

 もし、「滝を見に行く」を見に行ってみようかなーと思われたら、まずおばちゃんのキャラクター設定知っておくと、より楽しさが増すかもしれません。

師走です。2014年12月03日 22:27

 師走になって、東京もだいぶ寒くなってきました。
 今朝、通勤途中の空き地の土が白く見えたので、東京でも霜が降りたのかな。

 北日本では暴風雪の影響で、電車の中に8時間も缶詰になった方々もいたとか。仮設住宅で暮らす方や、先日の白馬方面の大地震で避難所暮らしの方のことを思えば、東京の寒さくらいで騒いでいたらバチがあたりますね。

 少し前ですが、東京ではいつもの年より早くにインフルエンザの流行が始まったとニュースが伝えていました。
 実は今年はインフルエンザワクチン接種をパスしてしまったので、ちょっと早まったかなと後悔しています。

 なぜワクチンをパスしたかというと、理由は2つ。
  ・勤務先から指定された医療機関がとても遠くて、面倒だった。
  ・考えてみたら、人生でたぶん一度もインフルエンザに罹っていない。

 とくに、2つ目の理由を補強するように、一時期インフルエンザの検査検体(患者の喉や鼻の中をぬぐった綿棒)をマスクも着けずに大量に扱っていたことがあるのですが、それでも感染しませんでした。

 一般にウイルスは、人の細胞の表面にある手がかり(タンパク質だったり糖の鎖だったり)を掴んで、自分の体と細胞をくっつけて、自分の遺伝子だけを細胞の中に送り込んで、細胞を乗っ取ってしまうことで感染を成立させます。
 
 細胞表面の手がかりには、タイプがあるので、多分私の細胞の手がかりは、インフルエンザウイルスが掴みにくいタイプなんだろうと勝手に思い込んでいます。
 でも、そう思いつつ、今までがラッキーだっただけで、今年こそインフルエンザにやられてしまうのではないかと、びくびく。アホですねぇ。
 罹ったら笑ってやって下さい。
 
 余談ですが、水泳をしていると風邪にかかりにくくなるような気がしています。
 もちろん運動することで血行が改善して元気になるからかもしれませんが、それより、たくさんの人が利用していろんなバッチイものが浮いているプールの水に、鼻や喉がいつも晒されているからなのではないかと密かに思っています。
 
 つまり、プールの水に含まれるばい菌やウイルスが、鼻や喉の粘膜にくっついたり、ときにはごっくんのんでしまったりして体の中に取り入れられることで、毎回軽く予防注射を受けているような効果があるんじゃないかと。

 でもこの説に共感して、風邪予防にプールの水飲んでお腹痛くなっても。。。済みません、責任はとれません。
 早まらないでね。

絵本紹介(150) ぼくはうちゅうじん2014年12月04日 23:57

題名   : ぼくはうちゅうじん
文    : 中川 ひろたか
絵    : はた こうしろう
発行所 : アリス館

 昨日のハヤブサ2の打ち上げ、盛り上がっていましたねぇ。先代のハヤブサの感動的な帰還で、宇宙への興味を持った人が増えた感じですね。今回は10月に発行されたばかりの「ぼくはうちゅうじん」という絵本のご紹介です。
 両親とキャンプで星空を観察した男の子が、宇宙には無数の星があること、地球も宇宙の星のひとつであることを教わって、自分も宇宙の一員なんだと理解していくお話です。

 キャンプに出かけた”ボク”は、おとうさん、おかあさんと明け方の星空を見上げて、オリオン座を見つけます。

 そして、オリオン座に関するギリシャ神話や、他にもたくさんの星座があることを聞いて、昔のひとの想像力の豊かさに驚かされます。

 そして月も太陽も、地球も星であること、星には太陽のように自分で光ることのできる恒星と、恒星の周りを回る惑星があることを教わります。


 それから太陽や地球がある、私たちの銀河系には、恒星が2000億個くらいあって、宇宙にはそういう銀河系が1000億個くらいあって、宇宙の広さはまだよくわからなくて。。。 とおとうさんから教えてもらういますが、それならきっと地球みたいな星があって、宇宙人は絶対いると考えるようになります。

 その宇宙人から見たら、ぼくたちは宇宙人なんだぁと気づかされました。



 身近な夜空から、壮大な宇宙へ。読んだお子さんの興味が広がっていくように構成されたお話です。この絵本を読んで宇宙に興味を持ったお子さんが、やがてハヤブサ3を開発する日が来るかもしれません。  スケールの大きな絵本です。

ハタハタ2014年12月05日 22:53

 今年もハタハタが食卓に上りました。

 神の魚(鰰)、または雷の魚(鱩)と書いて、ハタハタ。
 東京ではなじみが薄い魚ですので、食べたことのない方も多いかと思います。

 体調は20cm位のうろこが無い魚です。普段は日本海の深部に住んでいて、水温が下がる初冬、産卵のため浅瀬にやってきます。
 とても油が乗っていて、焼き魚にすると、ジュージューと油がしたたり落ちるんです。メスはブリコと呼ばれるイクラよりちょっと小さいくらいの粒を大きな塊で腹に抱えていて、焼いて食べると口の中でぷりぷりと卵がはじけます。

 子供の頃、父親の仕事の関係で、秋田市の土崎という港の近くで6年くらい暮らしました。
 ハタハタは秋田音頭の中でも歌われる名物の一つで、秋田の冬には当たり前の魚でした。しかも私が暮らした40数年前は、ちょうどめちゃくちゃ豊漁だった時期だと思われます。港の市場では、縦30cm×横50cm×深さ10cm位の木箱にいっぱい詰まって(たぶん40~50匹くらい)\100。 棒アイスが1本\10、焼き芋5本で¥300くらいの時代でしたが、それでも家族みんなの夕飯のおかずになる魚が、わずか¥100は、超破格の値段だったと思います。

 当時、大酒飲みの父親が給料のほとんどを飲み代に使ってしまって、生活が苦しかった我が家にとって、ハタハタはまさに神の魚だったのでしょう。冬の間、ハタハタは4番サード長島みたいに華麗で不動の存在でした。

 だからハタハタを見かけるとつい懐かしくて食べたくなるのです。
 傷みやすい魚なので輸送が難しく、少し昔は東京で見かけることはありませんでしたが、最近は流通が良くなったのでしょう、ときどき見かけます。
 札幌で暮らしていた頃にスーパーで見つけ、食べたことの無かったUshiさんに教え込んでから、我が家でも冬に1~2度は食卓に上るようになりました。

 今日のハタハタ、ちょっと小さ目ですがブリコも持っておいしかったぁ。値段を聞いたら、2匹で\400くらいだそうで、ひと箱\100から考えたらすんごい高級魚になってしまいました。

 でも一冬に数回、幼かった頃の思い出をよみがえらせながら、幸せそうに焼きハタハタにかぶりつくオジサンを、大目に見てやって下さいね、Ushiさん。

12/6 あぷりこっとつりーこぼれ話2014年12月06日 22:36

 全国的に寒波に覆われて寒い一日でしたねー。
 関東は晴れて明るい日差しが降り注ぎましたが、日本海側は大雪の所が多かったようで。除雪が追いつかなかったり、冬タイヤの準備ができていなかったりで、あちこちで車の立往生ニュースが伝わってきました。何事もなく、早く暖かな場所に戻れたら良いですね。

 あぷりこっとつりーには、今日からクリスマスツリーの登場です。
 そんな今日、寒い中とてもたくさんのお客さんが店を訪ねて下さいました。

 ガブリエル・バンサンの絵本がお好きで、今までに何度かご来店下さった娘さんが、今日はお母様を連れて来て下さいました。
 お茶にお誘いしてしばらくお話させてもらったのですが、お母様も絵本が大好きで、ゆっくりと絵本を手に取って選べるあぷりこっとつりーをとても気に入って下さいました。
 ありがとうございます!!まさにそこがあぷりこっとつりーの目指すところなんです。

 続いて、今日が30回目の結婚記念日のご夫婦。実は普通の民家の2階を改装して、あぷりこっとつりーに作り替えて下さった建築士さんです。ご自分の事務所の改築に当たり、ちょっとした壁の飾りをお求めに、わざわざ横浜から足を運んで下さいました。(とてもありがたいことです。)
 とっても仲の良いご夫妻、なんと4人の息子さんがいらっしゃるそうで、しかも息子さんたちは揃いも揃って180cm前後の大柄。お父さんも合わせて、大男が5人もゴロゴロしているお家って、いったい。。。 ファブリーズの一家みたい!(建築士さんご本人の談です。)

 夕方にはおひとりでご来店の初めてのお客様。
 3歳になる息子さん向きの絵本は?と相談されて、あれこれお勧めしてみたのですが、なかなかご納得いただけません。
 そのうち、お子さんの絵本そっちのけで、ご自分お気に入りのちょっと大人向けの絵本ばかりを手に取り始めました。
 おやおやっと思ってお聞きすると、子供の頃から絵本が大好きでたまらなかったらしく、結局お子さん向け1冊とご自分用5冊をお求めでした。
 ただし、今日あまりお持ち合わせで無いとのことで、あぷりこっとつりー初の”絵本キープ”です。

 そんなこんなで、あっという間の一日でしたが、自転車に看板犬を乗せての帰り道、風がメッチャ冷たかったです。
 明日はしっかり防寒して出かけようっと。