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消えるDマーク。2014年09月26日 23:45

 一昨日、イオングループから、スーパーダイエーの完全子会社化と、ダイエーという屋号の順次廃止方針の発表がありました。

 某食品メーカーで社会人のスタートを切って、新人の研修でスーパーマーケットへの営業巡回を経験した私には、このニュースは隔世の感がとても強くて、一人衝撃を受けながら聞きました。

 約30年前、ダイエーは、大成功を収めた企業の一つで、飛ぶ鳥落とす勢いの中でした。創業者の中内さんは、流通の覇王ともてはやされて、今でいえばユニクロの柳井さんやソフトバンクの孫さんみたいなカリスマでした。
 イオンは、まだ小さなスーパーの連合体から大きくなり出したばかりで屋号はジャスコ、ダイエーに比べるとあか抜けしなくて、店舗も小さかったと思います。

 技術系の新入社員だった私は、会社の方針で、半年間大阪の営業現場に丁稚奉公に出されて、先輩セールスマンにくっついて、ダイエーもジャスコもよく御用聞きに回りました。

 記憶に残っているのは、ダイエーのある売り場主任が、若いのにすごくタカビーで、メーカー研修生の私なんかゴミ扱いだったことです。ライバル会社の商品の棚出し言いつけられたり、冷凍倉庫の霜取りやっといてと言われたり、ダイエーのクレジットカードへの入会強要されたり。使われ放題でした。メーカーを叩けるだけ叩いておいて、何が主婦の味方だ!と陰で憤慨していたことをよく覚えています。
 それに比べてジャスコの売り場主任は、パッとしない中年のオジサンでしたが、理不尽な要求などせず、かえって先輩セールスマンのお願いをしぶしぶながら聞いて、売上ノルマを助けてくれていたなぁ。

 まさかジャスコがダイエーを飲み込むなんて、夢にも思わなかったですが、「奢れるものは久しからず」、どこかに油断があったのでしょうかね。なんか寂しいなー。

 ダイエーに限らず、あの輝くソニーが、今とても苦しい状態だとか。
 企業も生命体のように、伸び盛りの時もあれば、年老いて弱っていく時もあるのだなぁーと、しみじみ思わされたニュースでした。