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絵本紹介(86) ちいさいきみとおおきいぼく2014年04月17日 21:20

題名    : ちいさいきみとおおきいぼく
文     : ナディーヌ ブラン コム
絵     : オリヴィエ タレック
訳     : 礒 みゆき
出版社  : ポプラ社

 今日ご紹介する絵本は、2005年にフランスで生まれて、昨年日本で翻訳絵本版が出版された新しい絵本です。
 ひとりっきりの暮らしになれっこだった大きいオオカミ。でも突然の小さいオオカミの出現に最初は戸惑いますが、やがて誰かと一緒に生きるぬくもりに満たされていく様子が描かれて、あたたかな気持ちになれる絵本です。

 丘の上の大きな木の下に、大きなオオカミがずっと一人で住んでいました。あるひ大きなオオカミがのんびりと日向ぼっこをしていると、遠くの野原の端っこにポツンとなにかが見えました。


 ポツンと見えたのはオオカミで、どんどん丘の方にやってきます。
大きいオオカミは自分より大きなヤツだったらどうしようと不安になりますが、やって来たのはずっと小さなオオカミでほっと一安心。


 小さいオオカミは、当たり前のように大きいオオカミのそばに寄り添うと一緒に日向ぼっこをしたり、夜になっても隣にいました。大きいオオカミは自分の毛布の端をそっと小さいオオカミにかけてあげます。


 次の日も、小さいオオカミは大きいオオカミの後を着いて歩いて、一緒に木登りしたり、体操したり、ご飯を食べたり。
ずっとひとりで暮らしてきたオオカミは思います。「こんな感じもわるくないな。」

   でも小さいオオカミを残して散歩に出かけた大きいオオカミが丘の上の木下に戻ってみると、小さいオオカミの姿が見当たりません。

 またひとりぼっちになってしまった大きいオオカミですが、今までとは感じる気持ちが全然違っていました。

 一人より二人。寄り添うとなんて暖かなんでしょうね。  あなたのそばにはひとりぼっちのオオカミ、いませんか?