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絵本紹介(68) あいうえおんせん2014年02月08日 22:29

題名   : あいうえおんせん
文    : 林木林
絵    : 高畠 那生
出版社 : くもん出版

 今日は太平洋側もすごい吹雪で、こんな時はあったかい温泉、行きたくなりますね。
 と、いうことで、今日のご紹介は昨年11月に発行されたばかりの新しい絵本、「あいうえおんせん」です。

 この絵本も2回前のパンダ銭湯のように、詳しく話してしまったら面白みが減ってしまう絵本なので、中身の説明は控えめに。

 おおざっぱに言うと、あいうえおに沿って、お風呂に因んだ言葉遊びが続きます。
 例えば出だしはおとぎ話に関係して、「あかずきんの湯、一寸法師の湯、、、」みたいに。

 林木林さんのユニークな発想から生み出されるいろいろな湯、そしてそれをおもしろく、あたたかくイメージ化した高畠那生さんのイラスト。細部にこだわって見ていくと、隠されたギャグが見つかったりして、2度も3度もおいしいです。

『か』かんらんしゃおんせん  


 『ぬ』 ヌーのぬるまゆ


 『ね』 ねこのねころびゆ


 全編に登場する温泉は、15テーマ、75種類だそうで、全部入ってたらクタクタに煮えちゃいますね。

 でも、久しぶりに景色がいい露天風呂にじっくりつかりたくなっちゃいました。  面白いだけじゃなくて、なぜかほっとさせてくれる絵本でした。

弱かった成田空港2014年02月10日 17:50

フロリダのウエスト・パーム・ビーチという街にきています。
サンゴ礁が隆起して出来た土地なので、あちこちに雨で石灰岩が浸食されてできた沼や池、湿地が広がっていて、なーんにもないところ(失礼)です。
この広大な空き地に、発明通り、開発通り、議論横丁みたいな名前がつけられた道路が集まる一画があって、多分知的産業を誘致しているのでしょう、医療関係の施設がポツポツ建ち始めています。
今回の旅は、その中の一つに新しく研究室を開く先生を訪ねるたびです。大物なので、やっと取れたアポイントです。

それにしても日本を出発した日曜日はビビりました。
朝起きてみたら、大雪の後遺症で成田空港にたどり着く手段が全てアウト。

とはいっても、出発15時だし、晴れて暖かくなったので、すぐ電車動くだろうとタカをくくっていました。
早めに京成電車と乗り換えの日暮里に行ってみると、コンコースは大きなトランクを抱えた人たちで溢れかえっていました。
日暮里で3時間待って、最初に動き出した電車に強引にのりこんで、空港に着いたのが定刻20分前。
成田空港にも閉じ込められた大量の人が溢れていて、難民キャンプのようでした。
結局、予約の便がなぜか遅れてくれていたのでギリギリ滑り込めて、乗り継ぎも最後の乗客になって、奇跡的に目的地にたどり着けました。

それにしても、やっぱり成田空港は日本の玄関としては田舎すぎるように思いました。JRと京成と道路がとまったら、陸の孤島です。なのにたかだか20センチ超の雪で簡単に麻痺してしまうなんて。
こんなことがあると、外国人観光客に日本は見放されてしまいそうです。

フロリダ2日目でラストナイト2014年02月11日 13:02

フロリダまではるばるやって来た任務は、とりあえず完了しました。
首尾は、、、大きな宿題をお持ち帰りになってしまいましたが、最悪のちゃぶ台返しは免れて、わざわざ教授の自宅に招いてもらって夕食をご馳走になってしまいました。
ある分野で世界のフロントランナーの方ですが、ユーゴスラビアからの移民で女性なので、今のポジションをつかむまでの努力と苦労が推し量られます。
教授のようなすごい人に共通しますが、人の名前を憶える能力が半端じゃない。聞き慣れない日本人の名前をすぐ覚えてくださったし、広いラボのどこでも若いテクニシャンやポスドクみんなに気さくに声をかけて回っていました。

フロリダはブッシュの弟が知事だった10年前から、農業と観光に頼る経済を変える目的で、医療機関とバイオ企業を誘致していて、既にいくつか集まりつつあるそうです。何しろ周りにお金をたくさん持ったリタイヤ組みが山ほど移り住んでいるので、先端医療は魅力と映るでしょう。

苦労して昨晩到着したばかりですが、明日朝早くには帰国の途につきます。
現在23時。もうまぶたを持ち上げている限界です。
明日は7時ホテル発なのでもう寝ることにします。

帰国しました。2014年02月12日 18:15

少し前に成田につきました。
ウエスト・パーム・ビーチから国内線で2時間、アトランタで国際線に乗り継いで14時間、1日のほとんどを機内で過ごした勘定ですね。
いつも飛行機では眠れないので、開き直って映画見まくります。(往復で12本みたことも。)
今回行きは資料読んだりしてたので、2本。帰りはウトウトしながら4本で、日本映画ばかり計6本でした。
具体的には、
『舟を編む』 原作のイメージをこわさず、静かで爽やかな映画でした。ただ、感動を盛り上げるタイプではないので、退屈という人もいるかも。
『謝罪の王様』 バカバカしい設定で、安心してみていられるコメディーでした。脚本クドカンだったんですね。
『プラチナデータ 』 近未来の国家による情報法管理社会で罠にはめられた主人公の戦いを描いていますが、すぐそばの未来なので真実味がうすくて、主題もなんかぼけてて、うーんというかんじでした。
『 ストロベリーナイト』たしかこれも東野ケイゴ?ドラマになってましたよね。原作読んでないし、ドラマみていないので、なんで竹内結子演じるヒメノが、美人で若くてできる刑事なのか違和感が拭えないまま、見終えてしまいました。ドラマのファンならたのしめたかも。
『陽だまりの彼女 』 松潤と上野樹里のラブストーリー。上野樹里、あまり好みでなかったけど、この映画のヒロインでは、可愛らしくてはかなくて、何回も涙腺緩んじゃいました。
『今日恋を始めました 』? タイトルチョット違っているかもしれませんが、どこまでも設定に無理がある、主演の松坂桃李と武井咲の人気だけに頼る退屈青春映画でした。

長旅は疲れますが、映画を集中して見られるのは楽しみです。

絵本紹介(69) 1つぶのおこめ2014年02月13日 21:55

作    : デミ
訳    : さくまゆみこ
出版社 : 光村教育出版

 今日の絵本は、意地悪な王様をひとりの少女が懲らしめてしまうという、庶民には胸がスカッとするお話です。

 昔インドの国に身勝手でナルシストの王様がいました。


 飢饉のときに皆が困らないようにという名目で農民からお米を取り上げておきながら、本当に飢饉が来ても貯めこんだお米をちっとも分けてくれません。


 飢饉が続いて農民が飢えで苦しんでいる時に、王様は宴会をするため米蔵からゾウに積んだ米を宮殿に運ばせました。
 ところが、ゾウの背中に乗せた米袋に穴が開いていて、お米がこぼれ落ちています。
 一人の少女がこぼれたお米を前掛けに集めて、正直に宮殿に届けました。少女にはある作戦があったのです。

 少女の行いに感心した王様は、少女になんでも好きな褒美をやると言います。
 すると少女は、お米を1粒下さいと答えました。

 ところが王様は少女の欲の無さを笑い、気前の良い男と思われたくて、もっと褒美をねだれと言います。
 少女は王様がそこまで言うなら、30日の間、毎日前の日の倍の数だけお米を下さいとお願いします。
 それを聞いた王様は浅はかな少女だと思いながら、願いをそっくり聞き届けることにしました。
 最初の日、少女は1粒のお米をもらいました。
 5日後に、少女は16粒のお米をもらいました。
 10日目には512粒のお米を貰いました。

 いったい30日目までに少女が貰ったお米の合計はいくつになったでしょう?

   A:10万個   B:1000万個   C:10億個

  答えはお店で!

   このお話、インドの昔ばなしを題材にしているようですが、さすが算数の国インドの昔ばなし。計算に強くないと、「なんで?」ってなっちゃいますよね。

 この絵本を読んだアメリカのマリス博士がDNA増幅のPCR法を発明して1993年にノーベル賞を貰ったというのは有名な話。。。と、いうのは、真っ赤なウソです、ゴメンナサイ。