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自然はほんとうにスゴイ2014年01月24日 23:56

 連日ノロウイルスが原因と思われる集団胃腸炎発生のニュースが、TV、新聞を賑わせています。

 いったい今年はどうしたのでしょうね?
 以前からきっとノロウイルスは身近にいたのでしょうが、こんなに被害は出ていなかったのに。。。
 ノロウイルスの毒性が増したのか?あるいは人間の体が弱ったのか?どちらにしても厄介ですね。

 ノロウイルス研究者の先生から聞いたところでは、血液型O型の人はノロウイルスに感染しやすく、重症化もしやすいそうですから、しばらくの間O型の方は慎重すぎるくらい気を付けてお過ごしください。

 話は全然違いますが、-196℃の液体窒素で丸一日凍らせても生き返る動物(ヒルの一種)を、東京海洋大学の先生たちが見つけたというニュース、とても驚きました。

 生きものは植物でも動物でも総じて細胞という単位でできていますが(ウイルスや細菌はちょっと違います)、細胞の中は水で満たされています。
 細胞を冷凍すると中の水が氷る時できる結晶が、細胞の膜や内容を傷つけて、壊してしまうと言われています。

 このため、体外受精用に採取した卵や、いま話題のiPS細胞を生きたまま凍結保存するときは、特殊な保護液と混ぜて温度をゆっくり下げて、氷の結晶が育たないようにしてやる必要があります。さらに解凍するときは逆にできるだけ素早く融かさないと、死んでしまいます。
 細胞の凍結保存は、結構慎重にやっても数%は死んでしまうんです。

 なので、沢山の細胞がコミュニケーションを取り合う生体を丸ごと凍らせて生かしておくなんて、現実には考えられませんでした。

 まだ詳しく論文等を読んでいませんが、今回見つかった生きものは凍結融解をラフに行っても生き続けたのだと思いますので、今までの常識を覆す大発見です。

 こんな小さなヒルの細胞レベルで起きている凍結に対応するメカニズムがわかったら、身近なところでは今よりもっとおいしい冷凍マグロが食べられそうですし、SFに出てくる人を冬眠させて遠くの星まで旅させる技術も可能になるかもしれません。
 本当にスゴイことです。

 ただ、近くの国の首領さまに冷凍で生き続けられたら、ちょっと迷惑ですね。

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