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ジャンクの誘惑2013年11月07日 22:35

 今日の夕食、Ushiさんちょっと食欲がありませんでした。

 聞けば実験助手で働いている某大学医学部研究室で、今日は教授の誕生お祝いの昼食会だったそうで、先生の大好物ケンタッキーフライドチキンをみんなで食べたとか。
 もともと揚げ物がそんなに得意でない彼女は、食べなれないフライドチキンですっかりおなか一杯になってしまったようです。

 その話を聞いた私、ものすごい嫉妬感。
 オレもケンタッキー喰いたかったー!

 ケンタとかマックとか、カップラーメンとか、いわゆるジャンクな食べ物って、ときどき無性に食べたくなりません?
 とくに我が家は私以外揚げ物苦手派ばかりなので、フライドチキンとかとんかつとかコロッケとか、いつも渇望状態にあるんです。
 とくにケンタは、憧れのジャンクの常にトップスリーに入ってますね。

 じゃー大人なんだから一人で買って帰ってくれば良いものを、なんかいつでも買えると思うと、スッ熱が覚めちゃうのが不思議です。それに一人でむさぼってもあんまりおいしくないし。

 しかしお医者様で高名な研究者の先生が、ケンタが大好物で、しかも我が家と同じでお家では食べる機会が無いと聞いたら、妙に親近感を覚えちゃいました。
 うんうん。わかるわかる。奥さんにジャンクの魅力わかってもらえないって、つらいよね。頑張ろうね先生。

 私の場合、ペヤングのソース焼きそばもときどき無性に食べたくなるのですが、教授はどうだろう?
 今度Ushiさんに聞いてきてもらおうっと。

 でも、今年冬物のズボンがほぼ全滅で、サイズアップの買い替えに大枚が飛んで行ったので、当分ジャンクとお別れ(の予定)なんです。
 つらいく長い冬になりそうです。

Quince again 花梨再び2013年11月08日 23:33

 カナダ人のイアンさん。今日は先週夢中になって話してくれた花梨とゆずをおすそ分けに持ってきてくれました。
 どちらもイアンさんが勤める学校の庭で採れたものだそうです。

 先週金曜日、学校の花梨の木から立派な花梨の実を20個近く採ったこと、インターネットでおいしそうな調理法を見つけたことを目を輝かせて語ってくれたイアンさん。
 日曜日の朝突然メールで、「今ひま?これから花梨届けようと思うんだけど。 すごいおいしさに興奮してるんだ!」と連絡してきてくれました。
 連絡を貰った時、残念ながら私もUshiさんもすでに店に出てしまっていて、家には夜遊びから遅く帰ってきた子供が寝ているだけだったので、届けてもらうことできませんでした。

 そして今日。忘れずに花梨にゆずまでつけて分けてくれました。

 イアンさん、花梨を4時間ぐつぐつ煮込んで、甘く味付けして、フレンチトーストに乗せて食べたら、もー最高だったそうです。
 曰く、「バラの花園に似た香りと、今まで経験したことの無い食感」とか。

 その話を聞いて黙ってはいられない。
 イアンさんのレッスンが終わった後、さっそく花梨と格闘始めてます。

 花梨。確かに甘いさわやかな香りと、一見旨そうなボディー。  でもいざ切ろうと思うと、普通の包丁では心もとない。出刃包丁の出番です。たぶん、固いかぼちゃを切るような感じ。
 切ってみると、中心にごちゃっと種がまとまって、種の表面はべとべとするゼリー状の液に覆われていて、なんかアケビみたい。

 果肉は見た目はリンゴみたいですが、とてもかたくて、ちょっとかじってみると渋くて酸っぱくて、絶対食べようとは思えない味です。しかも切って空気に触れたそばから茶色く変色して、「ほんとうに旨くなるんかいな?」と疑心暗鬼にかられました。

 イアンさんからは、皮と芯の渋みが強いから、きれいに取り除いた方が良いよとアドバイス受けていたので、一所懸命切り取ろうとするのですが、まるで鉛筆削っている固さ。カットといい、皮むきといい、非力な女性では、かなり骨が折れるかも。

 イアンさんは煮ること4時間、イアンさんに教えてもらったトルコ風スローローストではオーブンで焼くこと5時間。どちらも柔らかくなるまで尋常でない加熱が必要だという情報なので、できるだけ薄く小さく切って、保温効果の高い土鍋で煮込んでみることにしました。
 土鍋に薄く小さく切った花梨の果肉と、イアンさんお勧めのレモンを入れて、果肉がしっかり浸るくらいの水を加えて沸騰するまで10分くらい火にかけて、沸騰したら火を止めてしばらく余熱で調理。(Ushiさんにガスの無駄だから、火をこまめに消してといわれて。。。)
 でも30分くらい加熱したら、タケノコくらいの柔らかさになって、1時間も加熱したら、リンゴくらいの柔らかさになりました。色も少し黄色っぽく変化。
 心配していたより、柔らかくなるまでの時間、短かくて済みそうです。

 今晩のところは、調理ここまで。
 明日はいよいよ砂糖で甘い味付けして、砂糖煮として食べてみたり、ジャムまで煮込んでみたりしてみますね。
 乞ご期待。

花梨の砂糖煮2013年11月09日 23:34

 昨日カナダ人のイアンさんから貰って、水で煮始めた花梨の果肉。
 保温の良い土鍋で沸騰と保温を繰り返すこと2時間、だいぶ黄色っぽく、柔らかくなりました。
 夜も遅くなってしまったので、昨晩はここまで。
 今日は砂糖で味付けして、もっと柔らかくなるまで煮込むつもりでした。

 朝、ちょっと風邪気味で喉がいたかったので、花梨の煮汁飲んでみたんですが。。。死にました。
 えぐいというか、渋いというか、苦いというか。とにかくめちゃまずい! でも、ショック療法でしょうか?風邪っぽかったのは気が付いたら消えてました。もしかして、良薬は口に苦しってやつですか?

 このまま砂糖足して煮込んでも、苦みがきっと残ると思われたので、煮汁を一度全部捨てて、柔らかくなった果肉を水で洗って、改めて少量の水と適当量の砂糖を加えて煮ること30分。
 もういちど煮汁をなめてみると、まだ苦い!
 もったいないけど砂糖の入った煮汁をもう一度捨てて、白ワインと砂糖を入れて煮てみることにしました。

 白ワインと砂糖を入れて、しばらく沸騰させてから火を止めて、余熱で果肉に味をしみこませると、苦みがまだ少し残るものの、鮮やかなオレンジ色のきれいな花梨の砂糖煮の出来上がり。



 さっそくプレーンヨーグルトと一緒に食べてみたところ、
 うーん、梨のようで、リンゴのようで、どちらとも違う不思議な食感。
 味も、酸味と苦みを包み込んだ甘味であるせいか、舌の上に張り付くような不思議な味で、似ているもの使って説明しようのない味です。

 イアンさんが言う通り、今まで経験したことの無い味と食感でしたが、今のところ癖になりそうというほどではなく、残念ながら特に感動とまではいきませんでした。(覚めてるのかなぁ?)
 食べた後に舌にえぐ味か苦みかが残って、結構しつこいので、苦い味苦手な方にはお勧め難しいところです。

 でも今回、イアンさんが夢中で話してくれなかったら、きっと一生花梨を調理してみることなんかなかったと思うので、楽しい経験に感謝です。  ちょっと苦くて不思議な食べ物だけど、せっかくのイアンさんからのおすそ分けなので、しばらくは朝食にヨーグルトと一緒に大事に食べよーっと。

11/9あぷりこっとつりー こぼれ話2013年11月10日 11:21

裏原宿の絵本屋「あぷりこっとつりー」入り口
 昨日のあぷりこっとつりー、今にも雨が降り出しそうな寒い1日でしたが、たくさんのお客様に来て頂けました。

 面白い出会いもありましたので、ちょっとご紹介。

 まず1件目。
 午後になって、歳の頃わたしと同じくらいとお見受けするカメラを首からぶら下げた男性の方がおひとりでご来店。
 しばらく店の中を見て回られた後、「ここは写真撮影だめですか?」と。 すかさず、「どうぞどうぞ、お好きなだけ。」とお応えすると何枚か写真を撮られて、雑貨1点お買い上げ下さいました。
 お支払いの際に、「カフェもやっているんですか?」とお聞きになったので、「いや営業はしていませんが、お茶くらいならすぐお出しできますよ。」とお誘いしてみると、「じゃお言葉に甘えて。」
 お茶を飲んでいただきながらしばらくお話をしたら、この男性、ご自身でシャドウボックス・アートをなさっていて、タブレットに入った作品をいくつか見せて下さいました。
 不勉強でシャドウボックス・アートという芸術知らなかったのですが、イラストの下絵の上に紙を貼り重ねて、イラストに三次元の広がりを持たせる手技のことでした。素敵なイラストに陰影が出来て、とてもカッコイイ。
 それから今、ドールハウス作りにも凝り始めているとのお話で、Ushiさんが目を輝かせて聞いていました。
 最後にお名刺をいただいたので、夜にURLを拝見したら、ありがたいことにうちの店をご紹介いただいていました。http://ameblo.jp/shadowbox-an/
 正直なところ、大出血しながら店を開いていますが、こういう出会いがあると、あーよかったなーと思えます。このご縁、続いていきますように。

 2つ目
 夕方に看板犬たちのプチ散歩から戻ると、店の前に女性の影。
 出窓にかざったクマの絵本読み聞かせ人形の写真を撮ってくれています。
 うれしくなって近づくと、あら、外国の方。
 「アー、ゴキョウミ アーリマスカァ?」
 "I Love it!"
「ソレェ、ワタシ ツックリマシタァ。 ヨカッタラ ミセ ミテッテ クダサイ プリーズ。」
 "Oh , thank you."

怪しげなオジサンが怪しげな言葉で誘ったのに、隣のバナナチップスさんに入っていたパートナーの男性を誘って店に入ってきてくれました。(バナナチップスさん、ゴメンナサイ)
 そして二人でヒソヒソ楽しそうに話しながら、店を見回ってくれて、なんと「シバ犬のチャイ」という絵本をお買い上げ下さいました。
 一応、「アー ナカミハァ ニホンゴ OK デスカァ?」と聞いたのですが、"No problem."

 日本にお住いの方かと思い聞いてみると、パリから観光で来られたとか。どうりで女性も男性もさりげなくファッショナブルで、女性なんか小顔でとても可愛らしかったぁ。 ついにクマ人形、パリのモード誌を飾る日も近いのかぁ?

 3つ目
 閉店の時間が近づいてから、中年の女性おひとりご来店。
 近くにご親戚の家があるので、よく裏原を散歩されるそうで、まだ開店半年のあぷりこっとつりーに初めて気づかれたとのこと。
 「Someday いつか」という絵本をご購入いただき、「私だって、まだ夢見ていいかなぁと思って。」と。
 そうです、そうです。人生、まだまだこれから。一花も二花も咲かせていきましょうよ。

 ちょっとご紹介のつもりが、長々になっちゃいました。
 皆さま、ご来店ありがとうございました!

絵本紹介(45)クリスマスのおくりもの2013年11月10日 15:55

題名   : クリスマスのおくりもの 文    : ジョン・バーニンガム
絵    : ジョン・バーニンガム
訳    : 長田弘
出版社 : ほるぷ出版

 前回の絵本紹介ではさむがりのサンタさんが、クリスマス・イヴの晩、ぶつぶつ文句を言いながら一生懸命プレゼントを配るお話をご紹介しました。
 今回はちょうどその後、もしサンタさんが配り忘れのプレゼントに気が付いたらというお話です。

 クリスマス・イヴの夜、サンタのおじいさんとトナカイは、世界中の子供たちにプレゼントを配って、クタクタになって家に戻ってきました。

 家に帰り着くと、一頭のトナカイが具合が悪くなったので、サンタおじいさんはトナカイたちを暖かいベッドで先に休ませました。


 さあ、サンタおじいさんがやっと休む時間。パジャマに着替えてベッドに潜り込もうとして、ドキッ。 大きな袋の中にまだ1個プレゼントが残っていたではありませんか。


 しかもそのプレゼントは、遠いロリー・ポリー山の頂上の家に住む、とても貧しい家の男の子宛でした。もしサンタさんからのプレゼントが届かなければ、男の子にはプレゼントが1個も無いことになってしまいます。

 どうしても今晩中に男の子にプレゼントを届けなければならないサンタおじいさん。でもトナカイは疲れ切って寝てしまっています。
 パジャマの上にサンタの衣装を着こんだおじいさん。たった一人で真冬の夜に、ロリー・ポリー山を目指して歩き始めました。
 途中で運よく自家用飛行機を持っている人に出会ったので、事情を話して飛行機でロリー・ポリー山の近くまで送ってもらうことになりました。

 やれやれ、これで一安心。クリスマス・イヴの夜の間にプレゼントが届けられると思ってのもつかの間、ひどい雪に行く手を阻まれて、飛行機は不時着してしまいました。


さあ、サンタのおじいさんは貧しい男の子にプレゼントを渡すことはできるのでしょうか。
 想定外の出来事ばかりが起きて、サンタのおじいさんを邪魔します。
でも見かけによらずサンタおじいさん、簡単にはあきらめませんよぉ。

 ジョン・バーニンガムのとぼけた絵が、サンタおじいさんのやさしさを引き立てて、プレゼントが一層大切に感じられるお話しです。