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元気な証拠かな2013年10月11日 22:35

 今日は勤めが非番の日だったので、しばらくご無沙汰してしまった母親のところへ、様子を見に出かけてきました。

 長年一人暮らしを続けてきた母親は、80歳を過ぎてから急に認知障害(何度か検査しても認知症と診断してもらえていないのですが)と視覚障害が進んでしまって、仕方なく2年半まえから老人ホームで暮らして貰っています。

 元々人に頼ることが嫌いで、集団にもなじまない自由の人なので、入所してもらった当初はずいぶん恨み言を投げつけられました。
 でもやがてホームの中で自分の生活スタイルが安定してきてからは、静かで安全に過ごせる今の暮らしを受け入れて貰っているようです。

 最近は私が訪問すると、生活のペースを乱されることを嫌って、「元気に暮らしているから心配いらない。わざわざ遠くから時間を使って尋ねてこなくて良い。」と遠回しに牽制します。
 たとえ息子でも1対1の会話には緊張が伴うようで、一生懸命話題を探そうと頭を働かせると眩暈で気分が悪くなってしまって、面会の途中から寝込むようになりました。

 今日は身の回りの品物でそろそろ取り換え時期と思うものを買って持っていったのですが、そんな無駄はするなと突き返され、忙しいのに来なくて良いと言われ、具合を悪くして寝込んでしまい、と散々でした。

 自分としては母親の自由を制限してしまった後ろめたさがあるので、できるだけ不自由なく暮らして貰いたくてちょくちょく様子を見に行くのですが、今の彼女にはわずらわしさの方が勝ってしまうようです。

 とても寂しくて情けない気持ちになりますが、仕方ない。
 憎まれ口は元気な証拠と、母親の望む距離を保って見守るしかないですね。

 ニュースによると、この頃海外の投資ファンドや異業種などが、介護事業を成長産業と見て参入に積極的になっているとか。
 介護から利益を上げようとすれば、利用料金は高く、人件費などのコストは低くが当たり前で、そういう潮流ができ始めているようです。
 心穏やかに人生を締めくくろうとしている人たちの安らぎの場所くらい、金儲けの食い物にしないで、そっとしておいてもらえないのでしょうかね。