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絵本紹介(17)2013年07月24日 20:09

  題名   :  そのつもり
  文     :  荒井良二
  絵     :  荒井良二
  出版社  :  講談社

 今回ご紹介する絵本は、荒井良二さんのカラフルで楽しい絵で、とてもまったりした気分にさせてくれるのんびり絵本です。

 あるところに森がありました。
 森の名前は、”そのつ森”
 森の中に、いつも穏やかな風がそよそよ吹いている、そんなのんびりした森です。

 森には空き地があって、その空き地の使い道をめぐって、もうずっと動物たちの会議が開かれています。でも何年も何年も決まりません。

 今日もフクロウ議長の進行で会議が始まります。
 「ホウホウ、どうぞ ホウホウ」
 最初にサルが、空き地に穴を掘って温泉にしようと提案します。
 みんなは少し考えてから、「いいねそれ」と言ってそのつもりになりました。

 次にオコジョが、山よりも高いものを作りたいと提案します。
 みんなやっぱり少しかんがえてから、「いいねそれ」と言ってまたそのつもりになりました。

 こうやって誰の提案も、みんな少し考えて、「いいねそれ」とそのつもり。
 結局今日もまた会議で何も決まらないうちに、空き地に大きな牛が草を食べに来て、動物たちはチリヂリに。
 でも動物たちのちいさなちいさな話し声はそのあともずっと続いていました。

 いいですね。こういう世界。
 いつまでも同じテーマを話し合って、誰かが何かを提案すると、「おっ、それいいんじゃない。」 お互いの意見を認め合っていて、気持ちが前に向きますよね。

 どこかの会社でも国会でも、今日も決まらない会議が開かれていそうで、とても親近感覚えちゃうんですが、中身はだいぶ違うみたいで。

 動物たちは他人の提案が良く思えて、すぐそのつもりになっちゃうのに、会社の会議と国会はダメ出しばかりで、どうやって多数派に入るかばかり考えて疲れちゃう。

 何も決まらなくったって、空地のままだって、仲良く平和が一番と思うんですけどね。