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絵本紹介(7)2013年06月25日 20:15

 タイトル : 永い夜
 文    : ミシェル・レミュー
 絵    : ミシェル・レミュー
 訳    : 森 絵都

 ある時はは幸福に満ちた明日へのワクワク感で、ある時は悲しさ寂しさの絶望感で、またある時は不安と焦りで、私たちは眠れない夜を過ごします。
 そんな誰にでも経験のある眠れない永い夜に、つぎつぎと湧き起こるさまざまな想いを、美しい詩のように唄いあげた絵本です。

 「わたしたちはどこからきたの?」
 「わたしはだれ?」
 「わたしって人間は、ほんとうに世界でひとりきりなの?」

 すごく哲学的。こんな難しい想い、感じたことあったかなー。

 「自分で自分がどうにもならないときー。
 だれかにぎゅっと抱きしめてほしいと思う。」
 「世界中のみんなからほうっておかれたいときもある。」

 うん。あるある。

 「だれにもできないすごいこと、ときどき、挑戦したくなる。」
 「きょうだいが、うんとうらやむようなこと。」
 「全世界が注目するような。。。」

 えー、いつもだよ。

 「運命ってなに?」
 「偶然ってなに? だれがそれをつくるの?」

 うーん、まだわかんない。

 絵本に出てくるさまざまな想いは、いつかどこかで自分も感じたことや共感できることばかりで、読みながらいつの間にか自分の内面と対話しているような気持にさせられました。

 結局そこに答えは無いのですが、絵本の最後で象徴的に日が昇ります。

 答えは見つけられなくても、夜が終わればまた新しい一日の始まり。悩みはひとまず置いて気持ちをリセットして、その日一日を精一杯暮らしてみる。ときに頭をからっぽにして目の前の仕事に打ち込んだり、ときに友人と楽しく会話したり、そんな中からひょいと答えが見つかることもあるものです。
 この絵本は、そんなことの連続が人生なんだよ、と語りかけているように私には思えました。

 静かに自分を見つめなおしたいとき、お勧めの絵本です。