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無くなるの?2013年06月06日 22:49

 今日のニュースで、大学入試のセンター試験が廃止されるかもしれないと聞きました。

 政府の教育再生実行会議とかいう「専門家」のみなさんの集まりで、たった一度の試験で大学の合否を決めるのは、受験生の本当の能力が見えないからよろしくないという話になりつつあるようです。

 確かに一つの意見としてはそういう側面もあるかもしれないな思いますし、センター試験の制度が時代に合わなくなったのなら廃止も仕方ないなとは思います。

 でも、センター試験前身の共通一次試験 第一回目受験世代としてはちょっと複雑です。

 その当時、大人たちは5教科7科目もの勉強を強いて受験生の負担が大きすぎるとか、いやこれで重箱の隅をつつくような知識に偏った学生が少なくなって、オールマイティーの人材が輩出されるとか、賛否の議論がありましたが、文部省の強い指導で導入されました。 
 しかし当事者となる私たちの意見など聞かれた覚えはなく、お偉い専門家の議論の蚊帳の外で、なんだかわからないうちに過去年のデーターが無い不安と混乱の受験を強いられました。

 あのころ入試地獄改善の切り札だったはずの共通一次(センター試験)が、結局は教育をダメにしている的な意見。
 じゃあそのダメな教育を受けるしかなかった私たちや後に35年も続いた世代っていったいどうなんですか? 使えない人材だったのですか?検証はしたのですか?

 大失敗と言われるゆとり教育でも、被害をこうむったのは旗振り役の専門家やお役人ではなくて、それしか選べなかった当時の子供たちです。
 
 大きな方向転換で子供たちが幸せになると信じるなら、勇気をもって断行すれば良い。
 でもその転換理由の正直な説明や、誤った制度で多くの人の人生を翻弄したことへの反省と謝罪も、政治と行政には忘れないで頂きたいものです。

 今度もまた子供たちは蚊帳の外でないことを祈ります。